2016-01-01から1年間の記事一覧

戦国自衛隊/半村良

『新装版 戦国自衛隊 角川文庫』を読んだよ。多元宇宙の世界。何年も前のことだと思うけど、映画になったことがある本書。角川映画全盛の時代だったかなぁ〜。歴史モノにそれほど興味があったわけではないので、特に気にはしていなかったんだけど、きっかけ…

もっとも美しい数学 ゲーム理論/トム・ジーグフリード

『もっとも美しい数学 ゲーム理論 (文春文庫)』を読んだよ。美しさとは何か。いくつかの数学本を読みたいんだけど、最近のものはどれも分厚くて、躊躇しそうなものばかり。こういう時はエイヤッと覚悟を決めてしまうのが常套手段。で、一冊選んだのが本書。…

会社の中はジレンマだらけ/本間浩輔,中原淳

『会社の中はジレンマだらけ 現場マネジャー「決断」のトレーニング (光文社新書)』を読んだよ。悩める管理職。gaccoの「インタラクティブ・ティーチング」に登場していた東京大学の中原淳先生。その講座を主張していた頃から、中原先生の仕事って何なんだろ…

きまぐれロボット/星新一

『きまぐれロボット (角川文庫)』を読んだよ。ショートショートショート。以前にも書いたけど、星新一と言えば、自分的には中学時代を思い出す。本屋に行けば、必ず星新一のコーナーに立ち寄ったっけ。夢中になって読んだよなぁ〜。今から思うと、文章がそれ…

ザ・ライト・スタッフ/トム・ウルフ

『ザ・ライト・スタッフ―七人の宇宙飛行士 (中公文庫)』を読んだよ。日本語訳は「正しい資質」。以前にも紹介した米アマゾン選定の「一生のうちに読むべき100冊」のうちの1冊。こういうリストって、特段に気にする必要はないのは分かっているんだけど、つい…

嫌われる勇気/岸見一郎,古賀史健

『嫌われる勇気』を読んだよ。アドラー心理学は手強い。JMOOCで初めて知ったアドラー心理学。アドラー心理学そのものは心理学というより哲学?って感じ。生き方とかを語ろうとするから。でも、科学的には心理学の潮流の一つなんだよね。アドラーその人自身、…

司馬遼太郎の「かたち」/関川夏央

『司馬遼太郎の「かたち」―「この国のかたち」の十年 (文春文庫)』を読んだよ。思いの丈をぶつける。司馬遼太郎の『この国のかたち』を読んだきっかけは何だったんだろう。今になってはもう思い出す必要もないのだけれども、何となく不思議な気分。その『こ…

いのちの食べかた/森達也

『いのちの食べかた (角川文庫)』を読んだよ。知らないことが多過ぎる。ノンフィクション作家の森達也氏の著作。去年の夏に本屋で見つけて、これは面白そうとチェックしていたんだけど、やっとこの時期に読了。で、その内容はというと、単に「我々は生物を食…

メソポタミア文明入門/中田一郎

『メソポタミア文明入門 (岩波ジュニア新書)』を読んだよ。今も昔も。世界史は基本的に興味の対象外なんだけど、ひょんなことから本書。多分、どこかに紹介されていたんだと思うけど、どこだったか記憶に無し。読みたい本リストにいつの間にか載っていたから…

蹴りたい背中/綿矢りさ

『蹴りたい背中』を読んだよ。蹴りたくなるんだろうなぁ〜。綿矢りさの芥川賞受賞作品。それが2004年だから、もう10年以上も前なのか…。金原ひとみと同時受賞ってことで、話題になったのをよく覚えている。当時19歳という年齢も印象に残ったよね。主人公は女…

俗物図鑑/筒井康隆

『俗物図鑑 (新潮文庫)』を読んだよ。サラリーマンの夢。文庫版の初版が昭和51年。当時、本屋に本格的に通うようになった自分にとって、異彩を放つ本書の表紙がおもいっきり印象に残るものだったわけで、それ以来ずっと気になっていた本書。筒井康隆の著作は…

「空気」の研究/山本七平

『「空気」の研究』を読んだよ。難読…。ちょっと前に「KY」って言葉が流行ったけど、まさにこの空気というものが日本人を束縛することに注目していた自分。だから、「空気」について書かれた本は何冊も読んできた。でも、本書を読まずに「空気」は語れないと…

宇宙を語る〈2〉/立花隆

『宇宙を語る〈2〉人類と宇宙の未来 (中公文庫)』を読んだよ。宇宙に行っていなくても、宇宙は語れる。『宇宙を語る〈1〉』は宇宙飛行士との対談だったけれども、今回はそれ以外の人たち。もちろん、一般人ではなくて、SF作家のアーサー・C・クラーク氏、理…

空飛ぶ馬/北村薫

『空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)』を読んだよ。人が死なない推理小説。『八月の六日間』で知った筆者の北村薫。過去の著作も調べてみたら、デビューは推理作家だったみたい。というわけで、推理モノの最初の一冊が本書。主人公は女子大生の…

アンネの日記/アンネ・フランク

『アンネの日記 増補新訂版』を読んだよ。自称「があがあ娘」。米アマゾンが選定した「一生のうちに読むべき100冊」から適当に選んで読むことがあるんだけど、今回はその1冊。あまりに有名だけど、子供の頃に読んだ記憶は無し。でも、2014年の図書館所蔵の本…

進化しすぎた脳/池谷裕二

『進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)』を読んだよ。人間たる所以。池谷裕二氏の脳科学本。以前に筆者の講演を聞いたことがあったけど、飽きさせない語り口が印象的。それ以来、著作を読もうと思ってはいたんだけど、過去…

機械・春は馬車に乗って/横光利一

『機械・春は馬車に乗って (新潮文庫)』を読んだよ。国語の問題に出そう。大正期から戦前を中心に活躍した小説家・横光利一の短編集。中学や高校の近代日本文学で一度は名前を聞いたことがあるはず。でも、メジャー級ではないから、気になる程度。積極的に読…

マネジメント[エッセンシャル版]/P.F.ドラッカー

『マネジメント[エッセンシャル版]』を読んだよ。何度も読み返したい。『もしドラ』は数年前に読んでいたけど、その原本はKindle版積読本のうちの一冊。このところ、積読本の取り崩しに掛かっているので、重い腰を上げて、ようやく読了。本書はドラッカー…

僕って何/三田誠広

『僕って何 (河出文庫)』を読んだよ。今も昔も。なんだか懐かしい本。たぶんだけど、何十年も前に読んだことがあったと思う。単行本の初版が1977年だから、今から思えば、大昔だなぁ。 なぜまた読みたくなったのか?それは完全に気分の問題。単なるノスタル…

シュレディンガーの哲学する猫/竹内薫,竹内さなみ

『シュレディンガーの哲学する猫 (中公文庫)』を読んだよ。あの「シュレディンガーの猫」とはちと違う。積読状態のKindle本を少しでも片付けようと、選択したのが本書。だいぶ以前にセールで安くなっていて手に入れたもの。もともと「哲学する猫」というキー…

ヒトの見方/養老孟司

『ヒトの見方 (ちくま文庫)』を読んだよ。様々な視点。養老先生は久しぶり。以前はかなり読んだけど、本書は何故か引っ掛かってこなかったもの。養老先生の著作の中でも初期のもののはずだから、順序を意識すれば、既に読んでいるべきものだったのかもしれな…

マッハの恐怖/柳田邦男

『マッハの恐怖 (新潮文庫)』を読んだよ。それでも飛行機は飛び続ける。柳田邦男氏のノンフィクション、いつかは読みたいと思っていたけど、氏の作品で最も興味があったのが本書。っていうか、中高生の頃から気になっていた本であるのは確か。けれども、文庫…

夜のピクニック/恩田陸

『夜のピクニック (新潮文庫)』を読んだよ。青春小説、読むのも辛い。新潮文庫の『中学生に読んでほしい30冊 2014』をKindleでダウンロードして、パラパラ見ていた中からの1冊目。恩田陸は初見参だし、こういう青春長編小説は久しぶり。しかも、登場人物はす…

縦走路/新田次郎

『縦走路 (新潮文庫)』を読んだよ。メロドラマか?『火の島』に続き、また新田次郎。文庫版が絶版にならないうちにとは思うけど、本書は何度も版を重ね、今のところ大丈夫そう。主な登場人物は、男女2人づつの計4人。しかも、妙齢の4人だから、話は必然的に…

エベレストを越えて/植村直己

『エベレストを越えて (文春文庫 (178‐5))』を読んだよ。チャンスは何度もない。ご存じ植村直己氏によるエベレスト挑戦の記録。とは言っても、植村氏の思いの多くが綴られているので、単なる記録ではなく、植村氏の人生の記憶の一部とも言えるかも。そして、…

「知」の挑戦 本と新聞の大学II/姜尚中,一色清,中島岳志,落合恵子,浜矩子,福岡伸一

『「知」の挑戦 本と新聞の大学 II (集英社新書)』を読んだよ。何のために学ぶのか。『「知」の挑戦 本と新聞の大学I』の続編ということで、今回もモデレーターは姜尚中氏と一色清氏の両名。そして、テーマも前回と同じく「教養」。巻頭で一色氏は、でも、私…

タイム・マシン/H・G ウェルズ

『タイム・マシン ウェルズSF傑作集』を読んだよ。人類はどこに行くのか。SFの古典作家H・G ウェルズの作品集。そして、表題作の『タイム・マシン』が中編として本書のほとんどを締める作品。SFの古典と言えば、自分的にはジュール・ヴェルヌ。『十五少年…

「学力」の経済学/中室牧子

『「学力」の経済学』を読んだよ。教育にもエビデンスを。どうやら売れているらしい本書。確かに本屋の平台で見つけた時には、オッと思ったくらいだから、ちょっと目新しい分野なんだろうね。タイトルから判断するに、教育に掛かる費用の統計と分析っていう…

火の島/新田次郎

『火の島』を読んだよ。公務員であり、観測者でもあり。新田次郎の文庫は絶版になってしまったものがあるような気がしていたんだけど、その一つが本書。藤原センセーのお陰で、改版が出ているものもあるんだけど、これからどうなっていくか心配。だから、本…

森の暮らし、森からの旅/加藤則芳

『森の暮らし、森からの旅―八ヶ岳山麓だより』を読んだよ。あこがれの森の生活。筆者の加藤則芳氏の著作は『ぼくのペンションは森のなか』から始まって、幾つも読んできたよ。そして、今回は八ヶ岳ものの一冊。月刊雑誌『月刊リゾート物件情報』に連載されて…