わたし、定時で帰ります。/朱野帰子

わたし、定時で帰ります。』を読んだよ。タスクと品質の管理。

これも、AmazonのPrime Readingから選書。気になっていた本が出ているのを見つけると得した気分になるよね。いや、それこそがAmazonの戦術なのかもしれないけど、今後も利用しない手はないよね。

で、本書はいわゆる「お仕事小説」の部類。主人公は30代なかばの女子。会社はWeb制作会社っぽい。だから、ちょっとIT系が入っているので、基本的にはキツイ仕事のイメージ。
でも、この女子は定時退社を貫く。それは、定時で帰らないとハッピーアワーに間に合わなから。それはそれで正当な理由だよね。でも、周りがそれに付いていかない。休まないのが美徳、残業するのが当たり前という人種は当然ながらいるからね。そんな人種に対し、この女子は、

「最初から残業をあてにするのはダメです。ぎりぎりに工数を組むと、トラブルが起こった時にスケジュールが燃えます」
と主張するけど、通じない。まさに、納期と工数とタスク管理の問題なんだよね。

と、前半は定時に帰るという話が中心なんだけど、後半はそうも言っていられなくなる。無理な案件の受注だとか、人員の割当だとか、品質の維持だとか。チームで仕事をするにあたって、奮闘する女子。社長に直談判したり。最後は、

「──会社のために自分があるんじゃない、自分のために会社があるんです。」
と。これが基本だと思う。働く場所は選べばいい。「24時間戦う」昭和世代はそのうちに消えてなくなるんだろうからね。
さて、我社のタスク管理のあり様でも考えてみるか…。