進化しすぎた脳/池谷裕二

進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)』を読んだよ。人間たる所以。

池谷裕二氏の脳科学本。以前に筆者の講演を聞いたことがあったけど、飽きさせない語り口が印象的。それ以来、著作を読もうと思ってはいたんだけど、過去に読了は『海馬』のみ。本の厚さが手に取るのを躊躇わせていたわけ。ブルーバックスで400ページ近くもあるので。でも結局、その危惧はどこに?というほどに、分かりやすく面白くスイスイと読めたんだけど。
スイスイ読めた理由のひとつが、中高生向けの講義をまとめたものだから。語り掛ける口調もあったし、中高生とのやりとりの中で話が展開されていったことも分かり易さの理由かな。

おっと前段が長くなった。
内容的には、脳科学全般というか入門というか。かなり広範だけど、基礎から丁寧に話をしてくれているので、本当に分かり易い。ちょっと分かり難いといえば、シナプス神経伝達物質の辺りだけど、実際は細かいことを理解する必要はなく、その仕組みの概念が分かれば、それなりに楽しい感じ。

うん、脳科学は本当に楽しい。そして、それを解明する研究者たちの話も楽しい。脳を脳で理解するって何なんだろって気もするけど、そうなると哲学の話にもなってしまいそうで。

そうそう、本書は、(茂木健一郎養老孟司福岡伸一)/3って感じなんだけど、そう思うのは、筆者を含めて4人を知っている自分の脳のせいかな…。いや、そういう脳をもっている自分の身体のせいかもなぁ〜。

進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)
進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)池谷 裕二

講談社 2007-01-19
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