2016-01-01から1年間の記事一覧

ミライの授業/瀧本哲史

『ミライの授業』を読んだよ。14歳に未来を託す。今年の夏頃に本屋の平台に山積みになっているのが気になってチェックしていたけど、あの本の大きさにちょっと抵抗。それでも、図書館で予約はして、ようやくこの時期に読了。それにしても、今年の初冬は寒い…

人工知能は人間を超えるか/松尾豊

『人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書)』を読んだよ。境界線はあるのか…。人工知能(AI)がまたもや脚光を浴びつつあるという。これって「またもや」というのがミソで、印象的にはブームを繰り返しているようにも思える。筆者もそれは分かっていて…

未来食堂ができるまで/小林せかい

『未来食堂ができるまで』を読んだよ。定食屋なのにシステマチック。何気なく見ていたTV番組で取り上げられていた「未来食堂」。オーナー兼店長が数学科出身の若い女性ということで、これはユニークなことになりそうと思って見ていたら、案の定。多くの制約…

ぷしゅ よなよなエールがお世話になります/井手直行

『ぷしゅ よなよなエールがお世話になります』を読んだよ。読後に飲んだ。「よなよなエール」のことを知ったのはいつ頃だったかは今となっては記憶になし。地ビールブームが去り、クラフトビールが世に出始めた頃に、どんなものかと探していたら、たまたま「…

青の数学/王城夕紀

『青の数学 (新潮文庫nex)』を読んだよ。青春小説。新潮文庫から新しいブランドnexというのが登場。青少年対象ものを中心に展開しているみたいだけど、その中で8月に出たのが本書。自分的には単に「数学」という文字に惹かれただけ。あと、新ブランドの目新…

億男/川村元気

『億男』を読んだよ。お金があれば幸せか?気になる作家の川村元気。手始めはこの本から。と言っても、図書館の予約無しで読めたのが本書だけだったからなんだけど。世の中には、お金と幸せのどっちが先か…なんていう鶏と卵風の議論があるけれども、本書のテ…

統計学が最強の学問である[ビジネス編]/西内啓

『統計学が最強の学問である[ビジネス編]―――データを利益に変える知恵とデザイン』を読んだよ。実践編より実践的。このシリーズも3作目。一時期の統計ブームは下火になったかと思ったけど、ビッグデータやIoTなどの影響力が大きく、いまだにつづている感じ。…

1974年のサマークリスマス/柳澤健

『1974年のサマークリスマス 林美雄とパックインミュージックの時代 (集英社学芸単行本)』を読んだよ。我が青春のラジオ番組。TBSのアナウンサーだった故林美雄氏の物語。本屋で目にした時には、まずは懐かしさで注目。そう、ちょうど、この物語の時代、自分…

科学の発見/スティーヴン・ワインバーグ

『科学の発見 (文春e-book)』を読んだよ。人間の飽くなき探究心。突然だけど、科学史が好きだ。『宇宙創生』は分からない箇所がありながらも、ワクワクしながら読んだなぁ。だから、本屋の理系本コーナーで本書を見かけた時は、即チェック。単行本だし、分厚…

山女日記/湊かなえ

『山女日記 (幻冬舎文庫)』を読んだよ。登山は人生に似合う。湊かなえは初めてだけど、この本が出ていなければ、読むことはなかったかも。単行本の時から気になっていたんだけど、図書館では長期満員御礼状態。確か、単行本が出た時は同時に『八月の六日間』…

キッチン/吉本ばなな

『キッチン』を読んだよ。印象に残らない小説。吉本ばななのデビュー作ということで、積読状態だった本書。気になってはいたんだけど、読む気にならないっていう感じ。amazonの内容紹介では「世界各国で読み継がれるベストセラー」と書かれているので、期待…

How Google Works/エリック・シュミット,ジョナサン・ローゼンバーグ,アラン・イーグル,ラリー・ペイジ

『How Google Works』を読んだよ。スマート・クリエイティブという人達。近頃、Google社員の働き方に興味があって、Googleの六本木オフィスを見学したこともあったし、ユーザ会でも働き方改革の話題も有り。そんな状況での本書はタイムリー。 内容的には、副…

わしらは怪しい探険隊/椎名誠

『わしらは怪しい探険隊 (角川文庫)』を読んだよ。怪しくはないけど、うるさそう。椎名誠の原点的作品と言えば、本書か『さらば国分寺書店のオババ』のどちらか。自分的には『オババ』かなぁという感じはする。読後の衝撃感が違うから。とは言え、本書はその…

日本人の教養/中嶋嶺雄

『日本人の教養 混迷する現代を生き抜くために』を読んだよ。秋田発、教養とは何か。筆者は国際教養大学の前理事長・学長である中嶋嶺雄氏。残念ながら数年前に亡くなられたけれども、その精神は今でも受け継がれていると聞くよ。その中嶋氏が、国際教養大学…

海の底/有川浩

『海の底 (角川文庫)』を読んだよ。有川版ゴジラ。有川浩の自衛隊三部作の第三部が本書。三部作のうち、本書が一番の痛快劇かも。それなりに実態のある敵が現れるからかな。有川版ゴジラだと思ったのは、そういう意味。三部目に登場する自衛隊は海上自衛隊。…

「A」/森達也

『「A」―マスコミが報道しなかったオウムの素顔 (角川文庫)』を読んだよ。本当の素顔は分からない。森達也氏の著作が気になり、少しずつ読んでいるんだけど、今回はだいぶ初期の作品。副題は、「マスコミが報道しなかったオウムの素顔」。そう、テーマは「オ…

ツナグ/辻村深月

『ツナグ (新潮文庫)』を読んだよ。使者と死者。新潮文庫が出している『中学生に読んでほしい30冊 2014』という小冊子。不定期にここから1冊ずつ選んで読んでいくつもり。とは言え、不定期だから、本書でやっと2冊目。完読するのはいつになることやら。筆者…

陰陽師/夢枕獏

『陰陽師(おんみょうじ): 1』を読んだよ。安倍晴明、カッコイイ。歴史ものは漢字が多いという理由だけで、敬遠気味だったけれども、kindle本でセールをしていた時に購入しておいた本書。映画やテレビドラマにもなっていたし、ちょっと気になっていたから。…

天国までの百マイル/浅田次郎

『天国までの百マイル』を読んだよ。人生は理屈じゃない。母親ひとりに子供が4人。無事に育て上げて、それぞれが独立してある程度の社会的地位に立つ。自分たちの生活が中心になると母親の存在が希薄になっていく。そんな背景の中で主人公である安男の生き方…

月世界へ行く/ジュール・ヴェルヌ

『月世界へ行く (創元SF文庫)』を読んだよ。科学がいっぱい。『地底旅行』に続いて、ジュール・ヴェルヌ。時は186X年という想定だから、かれこれ150年以上も前のこと。その時代に月に行こうという3人の冒険野郎の物語。 ただ、冒険野郎と書いてしまったけれ…

空白の天気図/柳田邦男

『空白の天気図―核と災害1945・8・6/9・17 (文春文庫)』を読んだよ。ヒロシマをもっと知る。このところ、自分的には柳田邦男氏のノンフィクションがお気に入り。淡々と事実を積み重ねながら、推論を導いていくということが楽しいのかも。ということで、今年…

武士の娘/杉本鉞子

『武士の娘 (ちくま文庫)』を読んだよ。女性版『武士道』。きっかけは覚えていないけど、何となく気になっていて、密かに読みたい本リストに入っていた本書。原書は英文で書かれており、日本語に翻訳されているわけで、そういう意味でも新渡戸稲造の『武士道…

ざっくり分かるファイナンス/石野雄一

『ざっくり分かるファイナンス〜経営センスを磨くための財務〜 (光文社新書)』を読んだよ。自分的には復習。副題は「経営センスを磨くための財務」だから、何となくファイナンスより財務?って感じ。財務というと財務会計とか管理会計とかをイメージするけれ…

O嬢の物語/ポーリーヌ・レアージュ

『O嬢の物語 (角川文庫)』を読んだよ。フランス文学…。これは…何ともコメントしようがない。文学とはこういうものであると言われれば、それまでだし。肉体を超えた精神面を抉り出した作品というのは簡単だけど、それ以上の何かがあるんだろうね、きっと。文…

昭和御前試合/清水義範

『昭和御前試合 光文社文庫』を読んだよ。清水義範の原点。作家清水義範を知ってかれこれ30年。折に触れて清水氏の作品を読み続けているけれども、デビュー作を読んでいないということが最近判明。ということで、デビュー作品と言われている本書。パロディー…

地底旅行/ジュール・ヴェルヌ

『地底旅行 (創元SF文庫)』を読んだよ。岩石がいっぱい。小学生の時に読んだけど、内容はすっかり忘れていた。でも、当時は地底旅行に憧れて、友達はゲームまで作っていた。称して「地底旅行ゲーム」。単なる立体すごろくなんだけど。で、本書。 前半は地底…

知らないと恥をかく世界の大問題7/池上彰

『知らないと恥をかく世界の大問題 (7) Gゼロ時代の新しい帝国主義 (角川新書)』を読んだよ。恥はかかない程度は分かってきたかも。このシリーズもついに7作目。図書館に入荷する度に予約多数になるけど、回転は早いみたい。今回も意外に早く順番が回ってき…

続・マッハの恐怖/柳田邦男

『続・マッハの恐怖 (新潮文庫)』を読んだよ。それでも空を飛びたい。文字通り、『マッハの恐怖』の続編。とは言え、前編を読んでいなくても、本書単独で完結した内容なので、十分に読み応えのあるものになっているよ。ページ数も591頁と前編にも増して膨大…

貴婦人Aの蘇生/小川洋子

『貴婦人Aの蘇生 朝日文庫』を読んだよ。不思議な物語。小川洋子の小説は『博士の愛した数式』以来2冊目。2冊目に本書を選んだのはたまたま。確かamazonでkindle本がセールされていたからだったと思う。主人公は伯母さんにあたる貴婦人Aと一緒に住むことに…

道路の権力/猪瀬直樹

『道路の権力 (文春文庫)』を読んだよ。改革とは戦いだ。今となっては、「元」東京都知事の猪瀬直樹氏。本職はノンフィクション作家なわけで、政治の世界を描いているうちに、政治の世界に引きずり込まれ、そのまま政治を仕事としてしまった典型的なパターン…