アンネの日記/アンネ・フランク

アンネの日記 増補新訂版』を読んだよ。自称「があがあ娘」。

米アマゾンが選定した「一生のうちに読むべき100冊」から適当に選んで読むことがあるんだけど、今回はその1冊。あまりに有名だけど、子供の頃に読んだ記憶は無し。でも、2014年の図書館所蔵の本書が大量に破られた事件がきっかけにもなり、電子書籍版を手に入れておいたわけ。

さて、読む前の印象はどちらかというと暗いかな?という感じだったけど、読んでみると逆。14歳の少女の気持ちが素直に伝わってくる感じ。勿論、潜伏中だから、それなりの制限のある生活だったけど、それよりも一人の人間としての気持ちが伝わってきたかな。そう、素直な気持ちで書けたのは日記だから。

わたしがきまってこの日記帳にもどってくるのは、それだからなんです。キティーはいつも辛抱づよいので、このなかでなら、わたしの言い分を最後まで聞いてもらえるからなんです。
とアンネ。日記のことを「キティー」と名付けて、語るように書いているんだよね。

日記の後半になると、生死のことも考え始める。

周囲のみんなの役に立つ、あるいはみんなに喜びを与える存在でありたいのです。私の周囲にいながら、実際にはわたしを知らない人たちにたいしても、わたしの望みは、死んでからもなお生きつづけること!
この日記の公表とか出版を意識したのかもしれないけど、夢があるというか前向きだよね。10代ってそういうものだったかなぁ〜。

最後に戦争について。アンネは戦争そのものについて云々することはあまり書いてはいないんだけど、

わたしは思うのですが、戦争の責任は、偉い人たちや政治家、資本家にだけあるのではありません。そうですとも、責任は名もない一般の人たちにもあるのです。そうでなかったら、世界じゅうの人びとはとうに立ち上がって、革命を起こしていたでしょうから。
と言う。10代の少女とは思えないほどの見解。

うん、この年齢になったから、この日記の本質が分かるのかも。子供の頃に読んでもいいけど、内容的は少年少女向きではないなぁ〜。

アンネの日記 増補新訂版
アンネの日記 増補新訂版アンネ・フランク 深町眞理子

文藝春秋 2003-04-10
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