メタ思考トレーニング/細谷功

メタ思考トレーニング』を読んだよ。応用範囲広し。

細谷功氏の著作は2冊め。前回の『「無理」の構造』は世の中の理不尽を考えるものだったけど、視点としては「バカの壁」。だから、バカの壁を超えるには、発想の転換や視点を変える必要がある。その視点の変え方で有用なのが、「メタ思考」。本書はそのメタ思考について、その獲得の仕方を解説する。とは言っても、「バカの壁」を超えるのは土台無理なんだと思うけど。

まずは、そのメタ思考について。

要は、様々な物事を「一つ上の視点から」考えてみることが重要だ、というのが本書で伝えたいメッセージです。
とあっさり解説。俯瞰的に物事を見渡すとかと同じこと。これはよく言われることなのでわかるのだが、その獲得の方法は人によって様々かも。

で、その獲得方法。それは自分を客観視すること。そして「無知の知」、すなわち、

無知の知を実践するための一つの方法は、何か理解できないことや自分の価値観と反する事象に遭遇した際には、「相手がおかしい」と思うのではなく「何か自分の理解できない世界がある」と思ってみることです。
うん、これも「バカの壁」があるということに気がつくということだよね。

さらに、問題解決への応用。

このように、問題解決におけるメタ思考とは、いきなり問題を解き始めるのではなく、まず「問題そのものについて」考えることを意味するのです。
この考え方が好き。「そもそもこの問題でよいのか?」という思考。そして、「なぜ?」を追求する。なんだか、人に嫌われそうな気がするけど…。

メタ思考の他に、アナロジー思考についても書かれているけども、細谷氏の他の著作にもあるみたいだから、今回は省略。どちらにしても、メタとアナロジーはセットで獲得したほうがよい思考方法だよね。癖をつけていきたいね。