爆笑問題の日本史原論 偉人編/爆笑問題

爆笑問題の日本史原論 偉人編 (幻冬舎文庫)』を読んだよ。そもそも偉人って何だろう。

前作『爆笑問題の日本史原論』が面白かったので、このシリーズ2冊目。テーマは人物「偉人編」。古くはヤマトタケルから始まって、直近は吉田茂までの総勢12名が様々な分野から選ばれているよ。自分的に面白い選択だと思ったのは、天草四郎空海かな。

で、相変わらず、太田のボケぶりが楽しめるよ。例えば、太田が芸能人の本名を暴露するシーンが頻発。聖徳太子の本名(最近の教科書ではその本名が正式名として教えられているらしい。)から始まるんだけど、松田聖子の本名はともかく、千利休の本名とか、伊集院光の本名も。人の本名で楽しめるって芸名があるからこそ。いや、本名の意外性が楽しめるだけなんだけど、芸能人ってそれまでネタになるのか…と妙なところで関心したりする。

さて、それぞれの人物の詳細は本書を読んでいただくとして、ここでは全般的な話を。
本書の収穫として、それぞれの人物がどのように現代に伝わっているかという点について、それが歴史の面白さのひとつだと認識したよ。例えば、資料によって作られた人物像っていう可能性もあるよね。これについて本書では、

そうして作られていった秀吉像は、史実とは違った 虚像である。だが、史実はどうだったのかを探ることと同じく、この虚像がどのように成り立ち、人々がどのようにその虚像を享受してきたのかを考えることも、歴史学の大事なテーマだ。伝説は時に「史実」以上に、人々の暮らしに大きな影響を与えてきたからである。
と言っているよ。作られた人物像によって、社会が変わる。人々の意識が変わる。なんだか、不思議な世界だよね。あぁ、人間ってそういうものなんだと思う瞬間なんだけど…。

歴史って尽きないなぁ~というのが読後の感想。自分の一生だって、自分自身で網羅できないわけだからね。

爆笑問題の日本史原論 偉人編 (幻冬舎文庫)
幻冬舎 (2015-02-06)
売り上げランキング: 140,890

応援クリックはこちら→にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ