未来に先回りする思考法/佐藤航陽

未来に先回りする思考法』を読んだよ。そうだったのか、イノベーション

『お金2.0』で金銭主義に代わる価値主義を提示した佐藤航陽氏。価値についての考え方がどんどん変わっていく現代社会において、未来に先回りなんてできるのだろうか…という難題を丁寧に解説した本書。解説っていうより、筆者の経験と考えをまとめたものかな。

あくまでも「思考法」なので、単に未来はこうなるという予測を述べるわけではなく、どう考えるたらいいのかという点がポイント。だから、

しかし、もしも社会が進化するパターンを見抜いていれば、状況が変わっても未来を見通すことが可能になります。そのための汎用的な思考体系をお伝えするのが本書のテーマです。
ということ。そう、その為には「点」ではなく「線」で捉えることが重要だとも言っているよ。一歩引いて見るとか、俯瞰的にとかいうことなんだよね。

そして、冒頭のイノベーションについて。

逆にイノベーション創出が叫ばれて久しい日本は、他国からの圧力もなく、自国の市場もそれなりに規模があります。イノベーションをする「差し迫った必要性」が日本社会には存在していないのです。だからこそ、仮にイノベーティブなものができたとしても、今の日本において普及するかどうかはわかりません。
という見解。なるほど、普及する以前に、それがイノベーティブなものだと気が付かないかもしれないし。さらに、この「必要性」がキーワード。「必要性」を考えるというのが、原理を考えるにあたって必要な思考法だからね。やっぱり、必要性のないところに、イノベーションは生まれないよな…。

未来に先回りする思考法
佐藤 航陽
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2015-08-27)
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