ヤバい統計学/カイザー・ファング

ヤバい統計学』を読んだよ。やっぱり「最高の学問」である。

世の中の社会的事象を統計学的に捉えると…という観点から、多くの事例を取り上げて解説した本。それにしても、統計学がこれだけ強力なツールであるとはビックリ。ちょっとした統計学ブームでもあるし、アッシも統計学を勉強中。学生時代からちょっと苦手な分野だったけど。

事例の最初はファストパスと交通渋滞。これって、待ち行列の問題かとも思うけど、統計学的には平均と分散の問題。平均の待ち時間よりも、通過時間のばらつきを小さくした方が心理的な満足度が高いということ。確かに、「15分だと思っていたら30分も掛かった。」よりも「いつものように20分」の方が気持ちのありようが違うよね。

クレジットスコアの話も面白い。一見すると数字の制御だけのような気がするけど、それは統計学で制御されているわけ。それがあるからこそ、これだけの消費者金融の発展はなかったんだよね。

大学入試問題とハリケーン保険のリスクについては、統計学的にはグループ化の問題。ドーピングとテロ対策については、第一種、第二種の過誤の問題。

そして、最も興味を引いたのは、飛行機事故と宝くじ。落ちるわけがないと思いながらも、飛行機に乗る時は気になるし、当たらないと思いながらも買ってしまう宝くじ。統計学者は平気で飛行機に乗るし、宝くじは絶対に買わないと…。

統計学者がこういう考え方に至る経緯は論理的。そう、その論理をぜひ本書で味わってほしいなぁ〜。

ヤバい統計学
ヤバい統計学カイザー・ファング Kaiser Fung 矢羽野 薫

CCCメディアハウス 2011-02-19
売り上げランキング : 81265


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

応援クリックはこちら→にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ