Twitter社会論/津田大介
『Twitter社会論』を読んだよ。Web2.0がWeb2.5くらいに進化したかも。
Twitter本、2冊目。『仕事で使える!「Twitter」超入門』でも、仕事に活かす方法が書かれていたけれども、本書はさらに社会への影響や社会的にどう捉えるかまで述べているよ。タイトルがまさにその通りだけれど。
新しいICTツールが出現すると、まずはどんな使い方ができるのか一定の時間が必要で、さらにユーザが増えると社会へのインパクトが考えられるようになるよね。09年8月時点で5470万人のユーザだというから、これはもう社会現象だと言ってもよいよね。
本書に戻って、第1章。まずは、「ツイッターとは何か」。ここでは、リアルタイム検索の価値がポイント。検索結果の表示順が時系列であり、グーグルのようにページランクの概念はまったく無し。
そして、この価値が実感できるのは、何か社会を揺るがす事件や災害が起きたとき。例えば地震。地震について誰かがつぶやけば、次々に他の誰かがつぶやき始め、時が経過するにつれてその話題は収束していく。これはテレビなどの速報より早いわけ。
大量のユーザーがつぶやきあったリアルタイムは情報は、「検索」という串刺し的に閲覧できる環境があることで更なる価値を生み出す。と筆者。これにより、情報の伝播力も強力なわけ。
第2章は「筆者のツイッター活用術」。
シンポジウムやセミナーなどの様子をツイッターで実況中継することを始めた筆者。これを「tsudaる」という。
ただ、有料のセミナーやその他の講演でもそうだけど、著作権の問題があるよね。合法的にツイッター中継をするための方策が面白い。「報道」として認められれば、okなんだとか…。著作権って、そういうものだったんだ…。
第3章は「社会に広がるツイッター・インパクト」。
ツイッターはメディアを変えるという。メディアによる情報の囲い込みは終わり、情報の質をどう担保するかを考える時代であると。そう、それはウェブ、ブログ、ツイッターとますますその考えは加速してきているよね。
DELLの使い方も面白い。要はリアルタイム性を利用して、どんどん情報が流れていき、「ユーザに考える時間を与えない」という。
そう、考える時間が多ければ多いほど、冷静になり購入率は下がっていくよね。人間の心理…。
最後は、勝間和代氏との対談。やけに勝間氏が強気の発言。それでも、ITスキル貧困の広瀬香美がツイッターを使い始めた話は面白い。
先ほどの津田さんの「広瀬さんに注目している」という言葉はまったく同感で、もっと異業種の人が入ってこないと、キャズムを越えるには越えるでしょうけれど、社会的プラットフォームにはなれないんですよ。と勝間氏の発言。そう、メールもウェブもブログも、技術者だけの世界ではなくなることで、もっと面白くなったんだよね。ツイッターにも言えるのは必然なんだよね。
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