おんなひとりの鉄道旅 西日本編/矢野直美
『おんなひとりの鉄道旅 西日本編』を読んだよ。筆者は鉄道好きのカメラマン?
『おんなひとりの鉄道旅 東日本編』に引き続き、その西日本編。南に行くだけあって、季節は春から夏にかけてが多いかも。
まずは、岡山県の「柵原ふれあい鉱山公園」。旧片山鉄道吉ヶ原駅。ここでは、廃線になった鉄道に当時の車両を走らせ、動態保存をしているよ。その運営は片山鉄道保存会が行っているけれども、その保存会の会員には鉄道の素人も多いとか。勿論、片山鉄道の元社員もいるけど。たった300mの線路を月に1回だけ数往復するだけだけど、保存会の人たちは一生懸命。その様子を筆者は“秘密の基地作り”と表現しているよ。
幼いころに“秘密の基地作り”が大好きだった私。原っぱに段ボールのテントを張り、木の枝や草を集めてブラインドにした。基地作りはとっても楽しく、何時間でも夢中で遊んだ。この動態保存鉄道はそんなワクワク感があるんだろうね。うん、アッシもやってみたい。
そして、和歌山県の紀州鉄道。
全然関係ない話だけれども、子供の頃、夕方の番組で紀州鉄道のCMが流れていた。これが子供的にはかなり刺激的で、上半身裸の女性が海に向かって走っていく…そんなCMだったような。それから、友達との合言葉は「紀州鉄道」になり、子供なりの密かな楽しみになったなぁ〜。
で、その紀州鉄道。件のCMのイメージとは異なり、まったく真面目路線。民家の軒下をかすめて走るレトロな「庭先鉄道」だとか。関東でいうと、江ノ電のイメージ?
やっぱり、あのCMからは想像できないなぁ〜。
最後は寝台特急あさかぜ。夜の運転の難しさを語る国鉄OBの人。
「ヘッドライトはそんなに明るくないんだ。あれは前を照らすっていうより、列車が走ってきたことを知らせるためのもんだから。ここからカーブして、踏切があるって、先のことを全部知ってなきゃならない。」そう、『電車の運転』にも、前照灯の役割について、同じことが書いてあったのを思い出した。そうなんだよね。それにしても、線路の全てを知っていないとダメだとは…。そういえば、「電車でGO」もそのテクニックが必要だったのか…。
東日本編より、コラムが多く、特に写真の取り方は参考になったかも。単なる電車の写真だけど、なんでこうも惹かれるのか…。単なる乗り物好きってことだけでは、片付かないような気がするなぁ〜。
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