「無理」の構造/細谷功

「無理」の構造』を読んだよ。無駄な抵抗はしないこと。

初めてのPrime Readingでの読書。Kindle Unlimitedよりも読める本の冊数は少ないけれども、お試し的にはいいかも。たまに本書のように自分のヒットする本が出ていれば、儲けものという感じ。だから、本書をPrime Readingで見つけた時は、今までの積読本は取り敢えず置いておいて、すぐにダウンロードしてみたわけ。

前置きが長くなった。本書の副題は「この世の理不尽さを可視化する」。副題の方が内容をよく表しているといういつものパターンは本書も同じ。冒頭で筆者曰く、

本書が目指すのはこのような理不尽さのメカニズムを可視化することです。これによって私たちが日常「世の理不尽さ」から感じているストレスや、それに対抗するための「無駄な抵抗」を少しでもなくそうというのが本書の目標です。
ということ。そう、メカニズムを知れば、その対応方法も分かり、「無駄な抵抗」はなくなるよね。世の中、この「無駄な抵抗」がいかに多いことか…。

そして、そのメカニズムの真髄とは、

理不尽なのは、『世の中』なのではなくて『私たちの頭の中』である」というのが本書のキーメッセージです。
と言っているよ。これは脳の問題だよね。いや、まさに「バカの壁」なんだろうと思う。つまりは、定義の違い、解釈の違い、認識の違い、これは単純に解決できそうもない問題。

そこで筆者の考え。

ストックをリセットして、同時に長所も短所もリセットしてもとの状態に戻すには、「出口側の風呂桶の底の栓」を開けてももはや手遅れです。根本的な解決策は一つ、「新しい風呂桶」を用意することしかありません。
ありがちな解決方法だけど…。いや、これしかないか…。

そして、メカニズムは分かった。だが、果たして「無駄な抵抗」は本当になくなるのだろうか。それこそ、頭の中では分かっているけど、その上に感情というレベルの壁があるんだよね。