いま世界の哲学者が考えていること/岡本裕一朗
『いま世界の哲学者が考えていること』を読んだよ。哲学的にものを見る。
タイトルから見るに、ちょっと腰が引けるようなレベルかな?と思ったけど、世界の潮流を概観するにはちょうどいいかな…と、読むことを決断。いや、確かに難しい部分もあり、挫けそうになりながらも、なんとか読了。
そもそも哲学ってなんだ?ってこと。
物事を考えるとき、哲学は広い視野と長いスパンでアプローチします。日々進行している出来事に対して、一歩身を引いたうえで、「これはそもそもどのような意味なのか?」「これは最終的に何をもたらすのか?」という形で問い直すのです。と分かりやすい説明。近視眼的にならず、メタ的にものを見るという態度が哲学の第一歩なんだよね。こういうの、好みだなぁ〜。
本書の前半は現代哲学の潮流を歴史的に概観。筆者が整理してくれているので、分かりやすくはなっているけど、頭の中で完全なイメージが湧き上がるとまではいかず、何となくの理解。まぁ、こんなもんだという感じかな。
後半は、現代社会を哲学的に考えるとどうなるかという問題。
まずは、IT革命。SNS、スマートフォンは監視社会という課題を提起するし、AIは人間とロボットの関係性を改めて考えさせる。これらの問題を世界の哲学者が様々な視点から考えているんだよね。
そして、バイオテクノロジーも。クローン人間は是か非かなんていう話題は哲学が得意な分野かもしれないね。
さらに資本主義も考えてみる。世の中の潮流としては、共有型経済なんていう概念が流行っているけれども、筆者曰く、
このように見ると、リフキンが言う「共有型経済(シェアリング・エコノミー)」は、資本主義にとって代わるのではなく、むしろ資本主義の一部として組み込まれる、といった方が現実的であると思います。と。なるほど、そう捉えるのか…。
哲学的に考えるって面白いよね。その考え方を常に意識していたいなぁ〜。
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