エディプスの恋人/筒井康隆

エディプスの恋人』を読んだよ。七瀬に会いたい。

筒井康隆の七瀬三部作の最終作。前作であの七瀬もついに…という結末だったので、三部目ではどうなることやらと思っていたけど…。
で、今回の七瀬の職業は高校職員。しかも教務課というちょっと変わった風味。七瀬には似合わないなぁ〜と思いつつも読み始めるが、いつものようにグイグイと引き込まれる。ストーリーもそうだけど、七瀬にも。
そして、その高校で不可解な出来事がおき、好奇心旺盛の七瀬はいろいろと調べ始めるが…というストーリー。

で、前作、前々作と多少の違いが有り。
それは、七瀬が読心能力を駆使し、敵を撃退するという同じみのパターンはほとんどなく、それ以上の強敵?が登場するということ。それが「意志」という存在。もうこれ以上書くとネタバレになってしまいそうだけど、

七瀬はふと、この雪までが「意志」の仕業なのではないかという非現実的な疑惑に捉えられた。そしてその疑惑の非現実性に笑えなくなっている自分を発見していた。
と、こんな感じ。よりSFチックになったというか、哲学的になったというか。

いや、そんなことより、七瀬がこれからどうなるのかが心配だよね。特に「彼」との関係がどうなるのか。第四部なんて、もう出ないだろうなぁ〜。

エディプスの恋人
エディプスの恋人筒井康隆

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