女子のキャリア/海老原嗣生

女子のキャリア: 〈男社会〉のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書)』を読んだよ。女子の人生の方がバラエティだ…。

ギョーカイ的に就活本を読むことが多いアッシ。中でも本書の筆者である海老原嗣生氏はデータをキチンと分析して書いているので、内容が信用できる感じ。ということで、今回は女子の就活。っていうか、就職してからどう生きるかを考える。筆者も言うように、学生から30歳代まで、その対象範囲がかなり広め。就職したら、あとは結婚くらいしか大きなイベントがない男子とはキャリアの複雑さが違うからね。

では、女子の働き方はどう変わっているか?女子総合職を見ていくと、1990年代から本格的に増え始め、漸くそれなりに軌道に乗ってきたという感じだという。さらに、

女性が社会に本格進出しだして、それが完全に受け入れられるまでに30年近くかかるとしたら、ちょうど今は、その折り返し点にいると、いえそうです。
とも。そう、女性の社会進出はホントについ最近になってからのこと。これは、世の中が意識が変わったわけではなく、社会そのものが変わったから、そうならざるを得ないからなんだろうね。

では、筆者の事務職に対する考え方を紹介。そのものズバリ、「できる事務職」を目指せと。資格や語学などスキルに走る傾向が強いけど、それは単線的な生き方。応用が効かないし、重宝されないと。だから、単線よりも複線、複線よりも複々線
望ましいと。単線よりの仕事はコマ切れ仕事。複々線の仕事ならプロジェクト的な仕事になるよね。一人プロジェクトができるようになれば、複数プロジェクトも任せられるようになるわけで、これは「できる事務職」なれるよね。

最後は出産、育児の問題。筆者は「出産は20代まで。」という一般論的に猛烈に反発する。データを提示し、40歳代前半での出産の可能性について言及しているよ。
そう、女子の四年制大学への進学者が増え、仕事のキャリアが10年になった現在、20代に出産なんて時間的に無理すぎるよね。一昔前の感覚から抜けない一般論に振り回されているんだよね。
ホントに女子は大変だと思う。でも、男女平等って何だろうかってつくづく思うんだけど…。

女子のキャリア: 〈男社会〉のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書)
女子のキャリア: 〈男社会〉のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書)海老原 嗣生

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