センス・オブ・ワンダーを探して/福岡伸一,阿川佐和子

センス・オブ・ワンダーを探して 〜生命のささやきに耳を澄ます〜』を読んだよ。性格的に対極の二人。

福岡ハカセ阿川佐和子氏の対談集。どうしてこの二人なのか?という気もするけど、どこかのラジオ番組で会ったのがきっかけだとか。多分、好奇心旺盛な阿川氏の方がハカセに興味を持ったのだと思うけど。

前半は子供の頃の話。色々な体験をしながら、無垢の子供が知恵をつけて大人になっていくことに対して、

でも、子ども時代のことは完全に損なわれてしまわずに、残り香というか残渣のようなものとして、その人をずっと支えていくんですよね。
ハカセ。そう、これって凄くよく分かる。そして、今でも支えられているという実感があるし。だから、ハカセが言う「センス・オブ・ワンダーを如何に大切にするかなのだ」ということも理解できるよね。

中盤から後半はハカセの著作から、幾つかのネタを阿川氏に披露する展開。最後は動的平衡がテーマになるんだけど。その中で、

絶滅危惧種を救うのが生物多様性保全ではなくて、それぞれの生物がそれぞれの持ち場でパスを通し続けているから地球が健康でいられる。
というところまで話が進むよ。いや、動的平衡の議論って、こういう話まで関連して来るんだよね。

最後は、ハカセが文系に転部したことが話題に。ハカセ自身はその理由の一つとして、

私を含めてわれわれ人間は、今までいろんなものを細かく分けすぎたんですね。結局、人間は遺伝子の端から端まで知り尽くしたのに、一体生物の何がわかったのかと。細かく分けた部品はわかったけれど、全体はわかっていない。そこを繋いでいく作業が必要なんです。
と言う。その繋いでいく作業は文系の仕事だっていうことなんだろうね。理系は切り刻むだけだから。
そうそう、ドリトル先生を読んでみようかなぁ〜。
センス・オブ・ワンダーを探して 〜生命のささやきに耳を澄ます〜
センス・オブ・ワンダーを探して 〜生命のささやきに耳を澄ます〜福岡 伸一 阿川 佐和子

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