大学のウソ/山内太地

大学のウソ 偏差値60以上の大学はいらない (角川oneテーマ21)』を読んだよ。ウソじゃない大学もあるということで…。

山内氏らしく、タイトルは刺激的で、キャッチー。それを補完する副題は「偏差値60以上の大学はいらない」というもの。これも大仰のように思うけど。まぁ、いわゆる警鐘という意味で理解すればいいかな。
では、それはどんな警鐘なのか。

「大学改革」と何十年も言い続けて、学生のための教育は根本的に変わっていない。偏差値60以上のエリート大学こそそうなのです。
ということ。つまりは、改革が進んでいないことに対し、「苛立ちを禁じえず」と言っているわけ。うん、その思いは分かる気がする。スピード感が足りない感じかな。

そこで日本のエリート高校生に推奨するのが、海外の大学。そこではどのように学生たちは勉強しているのか。

これまでご説明したとおり、入ってきた新入生に全寮制の環境でたくさん勉強させること、すごい先生が面白いレクチャーをやること、大学院生との議論の3つが1セットであることが全く忘れられています。
と言い、マイケル・サンデル教授の授業だけがアメリカの大学の学習ではないと説明し、この3つが教育の基本体系であることを主張しているよ。そう、それに科目数も少ないので、集中して勉強できるってことも。

もうひとつは、アジアの大学への留学。特に筆者がお勧めなのは、フィリピン。英語で学べるし、学費も安い。なるほど、日本の大学は負けそうなわけだね。

最後は大学論。

大学を論じるときに、東大から、低偏差値の小規模大学まで、全部ひっくるめてしまうからおかしくなるのです。それぞれの大学に応じた教育や研究、地域貢献の姿があすはずで、<中略>大学こそが、「自分の頭で考える」必要があるのではないでしょうか。
まったもって、ごもっとも。お上に言われたことだけやっていればいいなんて、大人のやることではないし、やらされ感だとスピードもでないよね。

さて、どこに行くのか日本の大学は…。

大学のウソ 偏差値60以上の大学はいらない (角川oneテーマ21)
大学のウソ  偏差値60以上の大学はいらない (角川oneテーマ21)山内 太地

角川書店 2013-11-09
売り上げランキング : 104237


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

応援クリックはこちら→にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ