数式のない宇宙論/三田誠広

数式のない宇宙論 ガリレオからヒッグスへと続く物語 (朝日新書)』を読んだよ。ようやく分かってきたかも。

このところ、宇宙モノが続くんだけど、結局は同じ内容。でも、それを繰り返すことで、理解が進むのも事実。宇宙とか素粒子とか、徐々にではあるが、頭の中に入ってきた感じ。
で、筆者は作家の三田誠広氏。アッシ的には『僕って何』の人なんだけど、最近は宗教とか科学に興味があるみたい。『宇宙の始まりの小さな卵』というような本を書いているし。それにしても、この『宇宙の始まりの小さな卵』はアッシには理解できなかった部分が多かったかと。

まずは筆者の宇宙への思い。

それでもわたしは、宇宙について語らなければならないと思っています。数式ではなく、言葉によって、宇宙を理解したい。これは人間にとって、自らの生存の意味と深く関わった重要な欲望なのです。
と。そして、宇宙とは何かは人間とか何か、わたしとは何かという問題に繋がっていくとも。この問題って、知れば知るほど不思議の世界に入っていくんだけどね。

そして、主題の宇宙の話。やっぱり、宇宙を解き明かす人類の歴史を抜きには語れない。先人たちの足跡から、人類の宇宙観を紐解いていく。途中で、質量の話が出てくるけど、ここでちょっとだけヒッグス粒子を絡めているよ。

さらには、もう一つの宇宙として、素粒子の話。「ウロボロスの蛇」の話は出てこないけど、結局はこれに行き着くんだよね。

途中に幾度も出てくる“考える葦”という言葉。筆者曰く、

わたしが皆さんにお伝えしたかったのは、限られた情報から仮説を立て、宇宙を理解しようとする人間の想像力のすごさです。
とか、
わたしがこの本で語ってきた科学者たちの想像力を想い起してください。新奇な仮説を提出する彼らの意欲を、これからも称賛し続けたいと思います。
とか。そう、科学本の楽しみは人間の英知に触れるっていうこと尽きるんだよね。
数式のない宇宙論 ガリレオからヒッグスへと続く物語 (朝日新書)
数式のない宇宙論 ガリレオからヒッグスへと続く物語 (朝日新書)三田誠広

朝日新聞出版 2013-09-13
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