偏差値37なのに就職率9割の大学/堀口英則
『偏差値37なのに就職率9割の大学 (メディアファクトリー新書)』を読んだよ。やっぱりケツをひっぱたくしか…。
筆者は金沢星稜大学進路支援センター長の堀口英則氏。リクルートの元社員で、しかも就職情報関連の営業を担当していたというから、下地はあったということ。その堀口氏がリクルートを退社し、別の大学の職員を経て、金沢星稜大学に入職し、その後の10年間で築き上げてきた実績を書いたのが本書。
で、前半は金沢星稜大学と自分自身のこと、そして昨今の就職事情を中心に話が進む。そして、必ず指標として話題になる就職率のこと。堀口氏は、就職率の分母として、全卒業者数に拘る。就職意思のない学生数を分母から外すことは大学としての責任を果たしていないのだと。だから、本書のタイトルにある「9割」とは、当然に分母を全卒業者数とした数字。筆者の強い思いが表れているよね。
そして、堀口氏の考える就職支援の方針は二つ。一つは「大企業を目指せ」、もう一つは「数多く打席に立て」。一見すると、一般論とは正反対に思えるような方針だけど、説明されてみると一理も二理もありそうな…。
最後はこのようなノウハウをどうして発表してしまうのか…について。学校業界って、良い事例は真似しましょうみたいな感じではあるんだけど、堀口氏のそのココロは、
しかし、時代は動いています。就活も変化しています。その変化や動きに応じて、私たち進路支援センターもどんどん変わっていかないと、厳しい流れに打ち勝つための支援はできません。ということ。うん、普通の発想だよね。変化することは進歩すること、そういう感覚を大学ギョーカイも持たないとね。ムチを打たれても理屈をこねて動かないギョーカイなんだけど…。
偏差値37なのに就職率9割の大学 (メディアファクトリー新書) | |
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