図書館内乱/有川浩
『図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2) (角川文庫)』を読んだよ。図書館の内乱ではなく、国の内乱だった…。
図書館戦争シリーズの第2弾。第1弾からさらに新しいメンバーを加えて、図書館の自由を守ろうとする図書隊が活躍する。主人公の笠原郁はますます地を発揮してくる感じ。それに合わせて、彼女の上官の堂上篤もパワーアップしているよ。
冒頭は笠原郁の両親が登場するけど、これは軽くジョブの感じ。その後に、堂上班副班長の小牧幹久の幼なじみという女の子が登場し、何となく女子力というものを感じる展開になるよ。
そこで小牧が考えたことが、
あの子が自由に本を楽しむ権利も感性も誰にも否定させるものかということ。読書する自由だよね。
そして、本書のポイントは、笠原と同期の手塚光の兄の手塚慧。この手塚慧が中心となって活動している日本図書館協会内の「未来企画」という研究会。一見、図書館の理想を求める研究会のようだけど…。
で、手塚慧を中心に、それぞれの登場人物がどうに絡んでくるかが楽しめるところ。
あとがきに書いてあるけど、手塚慧の登場はは最初の構想にはなかったとか。有川浩という作家は書きながら構想を考えるという「ライブ派」(本人曰く)なのだとか。途中で変更すると後々で不整合が起きたりするんだけど、そういうことにもならず、そして、次も読みたいと思わせる終わり方はさすが。
ということで、次の『図書館危機』を予約します〜。
図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2) (角川文庫) | |
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