頂きへ、そしてその先へ/竹内洋岳
『頂きへ、そしてその先へ』を読んだよ。プロ登山家らしく。
プロ登山家・竹内洋岳氏の本、3冊目。3冊とも比較的最近読んだから、以前の2冊と重複する部分が多いよ。でも、まずは竹内洋岳氏を知るにはちょうどいい1冊。エッセイ風だし、一つ一つの話が1頁に収まり、全部で63話。竹内洋岳氏入門編と言ったところか。
で、本書はプロ登山家としての意識を強く出しているような気がするよ。竹内氏の思いは、山の魅力を多くの人に知ってもらいたいということ。それがプロ登山家としての自分の役割の一つだと強く意識しているのだと思うよ。
ということで、幾つかを紹介。
まずは、「登山ほどすべての者にフェアなスポーツはない」ということ。
初心者でも経験者でも同じように雨が降り、風が吹き、雪も降る。初心者だからといって手加減やハンディがない。初心者は初心者に合った山を選ぶことで、誰もが登山を始めることができる。と。これが登山の特長だとも。そう、確かに。これは新しい視点だし、竹内氏らしい発想だよね。
もう一つは、「登山は、自分を見つめ直す競技」だということ。
大事なのは自分自身で、出発前にその目標やルール、スタイルをすべて自由に決め、適切な道具を集め、登頂を目指すことです。でもその自由さが自己責任の大きさと表裏一体だと気づくと、途端にその困難さと挑戦の意味がよく見えてきます。と。そう、あくまでも自己責任。だからこそ、準備であれやこれやを考えるのは楽しいし、帰ってきてからもあれはこうだったとか、次はこんな感じでって考えるのは、また楽しいよね。
いや、竹内氏の本で、登山の楽しさをまた再認識いたしました〜。
頂きへ、そしてその先へ | |
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