ポプラの秋/湯本香樹実
『ポプラの秋 (新潮文庫)』を読んだよ。子供の頃が思い出せない…。
『夏の庭』の湯本香樹実。相変わらず小説は読んでいないけど、小説としては連続でこの湯本香樹実。単に自宅に本があったからというのがその理由なんだけど。でも、前回の『夏の庭』がつまらなかったわけでもなく、少年時代の夏の思い出という感じが悪くなかったし。
で、今回はおばあさんと少女。だから、前回と違い、アッシ自身が少女の気持ちが分かるのか?という一抹の不安を抱えつつ読み始める。
物語の舞台は、主人公の少女時代を過ごしたアパート。1階には大家のおばあさんが住み、その庭には大きなポプラの木。
何故、そのアパートに住むようになったのか、そして、そのアパートでの生活、大家のおばあさんとの関係などを中心に物語が進んでいく。
やんちゃな少年とは違い、少女の心は微妙だよね。ひとつ間違えれば、神経症と言ってもいいほどの思い込みというか、突き詰めて考える。何となく分かるような気もするけど。
そして、相方のおばあさんもよ〜く考えているよ。
何だか、男子が余りにも脳天気で、何も考えていないんじゃないかと思えてきてしまうほど。アッシ的にはそれを自覚はしているんだけど…。
さて、物語の結末も感動的。
「おかあさん、ありがとう」と。というシーン。これも女子同士でないと分からないのかもしれないけど。
いや、主人公のおとうさんなどの男子の登場人物もいるわけで、彼らがいるからこそ、この物語に感動があるんだろうとも思うのです〜。
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