大学の戦略的マネジメント/龍慶昭,佐々木亮

大学の戦略的マネジメント―経営戦略の導入とアメリカの大学の事例』を読んだよ。課題図書シリーズ第5弾。

課題図書もいよいよこれが最後。あとは参考図書が1冊なので強制力はなし。一応、読むつもりだけど。それにしても、本書の難点は大きさ。B5サイズだから、電車の中で読めやしない。本は片手で読めるサイズを希望します。あと、誤字脱字も多過ぎ。改訂版なのになぁ…。

と、周辺情報はさておいて、本書の中身。
副題は「経営戦略の導入とアメリカの大学の事例」とあって、基本的にはアメリカの大学の事例が中心で、全体の三分の二がその話。後半の三分の一が経営戦略の話。でも、後半の話は、前半のアメリカの大学の話を受けている感じだから、アメリカの事例研究は日本の大学にとっては、先行事例として非常に有効ってことなのかも。事実、アメリカで1970年代に起こっていることは、日本では1990年代に事象として現れているからね。

で、アメリカの大学はピンチに何をやったか。
それは、ミッションとビジョンを明確にすること。うん、これしかないよね。まさに、非営利組織の鉄則なんじゃないかなぁ〜。
そして、手法としては、SWOT分析。外的要因から機会/脅威を、内的要因からは強み/弱みを洗い出し、マトリックスに整理する。そこから必要な戦略を検討していく。これも、オーソドックス。奇をてらったりすることなく、当たり前のことを当たり前にすることが大事なんだよね。

そして、後半は職員に対して発破をかける。
世の中が変わってきている。そして、その変化の度合いが急激になってきている。そんな時代に大学職員は何をすべきなのか。それは、大学運営ではなく、大学の戦略的経営であると。うん、おっしゃっていることはよ〜く分かります。

アッシ的にはアメリカの先行事例を知ることができたことと、SWOT分析の理解が進んだのが良かったかも。研修でも使えそうだし、実際の業務でも使ってみたいし。
話は元に戻るけど、もう少し小さければ、持ち歩いて、利用できるのになぁ〜。

大学の戦略的マネジメント 改訂版―経営戦略の導入とアメリカの大学の事例
大学の戦略的マネジメント 改訂版―経営戦略の導入とアメリカの大学の事例龍 慶昭 佐々木 亮

多賀出版 2009-02
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