大学の下流化/竹内洋
『大学の下流化』を読んだよ。大学に関する本って意外に多い。
タイトルからすると課題図書のようにも思えるけど、そうでもなく、たまたまInternet上で見つけて、チェックしておいた本。著者の竹内氏はもちろん当事者の大学教授。
内容としては、序と第1章の冒頭だけが、「大学の下流化」にまつわる話。それでも、根本的な話になるわけではなく、何となく四方山話風。
残りの五分の一が、大学に関連する本の書評のようなもの。途中に「読書日記」なるコラム風のものがあるけど、本書全体が読書日記なんじゃないかと思うんだけど…。
という事で、その中からひとつだけ紹介。
『人はひとりで生きていけるか』を読んでの筆者。この本の中で述べられる「風潮としての民主主義」というキーワードに対し、竹内氏曰く、
民主主義と教育の大衆化の帰結が大衆個人主義だったかと思うと、惨憺たる「時代の狡知」に唖然としてしまう。と。大衆個人主義って分かり難いけど、集団エゴイズム。皆で渡れば怖くない的なもの。分かるような気もするけど、大衆化って教育の帰結なんだろうか?教育だけの問題ではないように思うんだけど…。
それでも、本書の中で出てくるのは、教育と社会の関係。古くは安保闘争、全共闘の時代、そして現代の格差社会。教育と社会は密接に繋がっていることは間違いないんだよね。
大学の下流化 | |
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