孫正義のデジタル教育が日本を救う/中村東吾

孫正義のデジタル教育が日本を救う 角川SSC新書 (角川SSC新書)』を読んだよ。孫流教育改革日本版。

ご存知ソフトバンク社長孫正義氏の発言や著作から、これからの日本の教育について述べた部分を抽出して、本書のテーマに沿ってまとめたもの。だから、筆者は孫氏ではないよ。孫氏の著作なら、もうあからさまにiPadの販促になってしまうよね。

まずは、孫氏の教育に対する考え方。

教育というものは本来、人々に感動を与え、人々はそれによって知識を得るものです。換言すれば、感動こそ知識の源です。
と言い、電子教科書ならば、その感動を与えることができると主張しているよ。
うん、感動が知識の源だという主張はよく分かる。アッシ的にも実体験しているから。感動すれば面白さが分かるし、もっと知りたくなれば、自分で調べるなど、主体的な行動を起こせるからね。でも、もうこの段階で、iPadにイメージが行くよね。本書の中でも、iPadが唯一の電子教科書ではないとは言っているけれども、そうは言われてもそんな風には読めないよね。

さて、日本の実状はどうなんだろう。
ガラパゴス化する日本とか言われているけれども、実はガラパゴスなりの進展はあるのだという。それはゲーム機による教育コンテンツの充実。そう、電車の中で、漢字の書き取りや単語帳のようなアプリを見ている人を見かけるよね。最近ではケータイでも。

電子教科書の普及にはコンテンツの拡充も必要だけど、過去の資産の利用も考えていいよね。本書では、NHKアーカイブの利用を提案しているよ。しかも、

NHKは、”みんなのテレビ局”と言って、国民から視聴料を一度もらっています。ですから、料金は二重に取っちゃいかん。せめて、学生、子どもに対しては追加費用ゼロで渡すべきです。タダで好きなだけ観させてあげたっていいと思うわけです。
と、NHKコンテンツの二次利用は無料でという孫氏の言葉を紹介しているよ。これは納得できる意見だよね。そこで利益を上げてどうするつもりだという感じだよね。

本書を読むと、孫氏の教育に対する情熱を感じることができるよ。その情熱は子供の頃の体験から発生しているようなんだけど、それを維持するモチベーションはやっぱり凄いよね。
最後は、孫氏の一言。

「2番は敗北。」
1番になることで余裕が生まれるんだって。そうだよね。やっぱり1番がいいよね。
孫正義のデジタル教育が日本を救う 角川SSC新書 (角川SSC新書)
孫正義のデジタル教育が日本を救う  角川SSC新書 (角川SSC新書)中村 東吾

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