脳を活かす仕事術

『脳を活かす仕事術』を読んだよ。やっぱり、NHKプロフェッショナル 仕事の流儀」に学ぶ。

「脳を活かす」シリーズなのか、前作『脳を活かす勉強法』の第2弾。茂木さん、相変わらず多作だけど、このシリーズはNHKプロフェッショナル 仕事の流儀」に連動しているよう。度々、番組で取り上げたプロフェッショナルの思考法を事例として上げているし。逆にそのうち、本書の内容をまとめて、番組として取り上げるかも。前作もそうだったから。

まずはキーワード。「感覚系の学習」と「運動系の学習」。脳は感覚系で情報を「入力」し、運動系を使って「出力」している。ここでの「入力」とは「理解する」こと、「出力」とは「実践する」こと。だから、、この「感覚系」と「運動系」のバランスが大切だと。
では、ここから生まれる仕事の極意とは、「脳の入力と出力のサイクルを回す」と言っています。

脳の「出力」を高めるためには、脳に「入力」された感動した言葉、役立ちそうな情報を、友人などに実際に話して「出力」することが大切です。その結果、その言葉や情報が自分の血となり、肉となって整理されるのです。
どちらにしても、「入力」がなければ、「出力」は生まれないというわけだね。

そして、創造性について。創造性は「経験×意欲+準備」で生み出されるものだと言っているよ。つまりは、若い人たちは経験が少なくても意欲があれば、中高年は意欲が衰えても経験でカバーすれば、創造性は生み出すことができるのだと。これは我々中年にはうれしいお言葉。但し、掛け算だから、どちらかがゼロであってはならないよね。

前作『脳を活かす勉強法』でも紹介された「瞬間集中法」も再度紹介されているよ。これは「思い立ったその瞬間にいきなり集中して始めてしまう」こと。そう、『デッドライン仕事術』にも書かれていたけど、「さて、どうしようか」と迷う時間というのが無駄な時間なわけ。それに集中力も違うし。アッシ的にはこの集中法を何とか身に付けたいものだ。

真のプロフェッショナルはダイナミックレンジが広いという話も面白いよ。茂木さんは「本業」という言い方が好きでないと。ニーチェの言葉にも「古代ギリシャにおいては、専門という概念はなかった」というのがあるそうな。だから、肩書きも「脳科学者」ではなく、「その他」とか「others」だってよいと。ライフワークの「クオリア」の問題も、それが脳科学なのか哲学なのかはまるで問題ではないということ。
うん、アッシも「クオリア」とか「意識の問題」ってカテゴリー的にはなんだろっていつも考えていたから、これでちょっとはスッキリしたかも…。

脳を活かす仕事術
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