デッドライン仕事術

『デッドライン仕事術』を読んだよ。人気の本で、借りるのに数ヶ月。

『ウエスト・ポイントはリーダーシップをどう教えているか』に引き続き、上司のお薦め本。例によってノウハウ本は、あまり読む気がしないのだけれども、推薦してくれた上司が自分の部署で実践しているらしいことを聞き、興味。
でも、やっぱり当たり前のことを当たり前にやっているだけなんだよね。漠然と頭の中で考えていることが整理されて、且つ事例として紹介されているのがこういうノウハウ本なんだと思う。要は実践することが難しいんだよね。

では、幾つかのポイントを紹介。まずは、仕事のスピードアップ。仕事のアウトプットは<能力×時間×効率>で決まるということ。この3つの要素では、人間の能力は簡単に変えられるものではないし、時間は一定時間で終わらせなければならない。となると可変なのは効率。

たとえ時速200kmで走るだけの能力を持ったスポーツカーでも、途中で何度もサービスエリアに入って休憩したり、道に迷ったりしていれば、200km先の目的地まで1時間では着かない。一方、スピードが大して出ない軽自動車であっても効率の良い走りをすれば、スポーツカーよりも先に目的地に到着することは可能なのだ。
しかも、効率は車の運転と同様に訓練して上げることが可能だとも。
この原則に基づいて、「残業無し(時間)」、「がんばるタイム(効率)」などの手法が出てくるわけ。こうなると、ダベリとかお菓子摘みなんて論外だよね。

時間の観点として、「即断即決」の手法も。では、即断即決するためにどうするか。ここで出てくるのが情報の共有化。ちょっと関連性が不明のような気がするけどそうでもない。

部下に対して「これは黒だ」と自分の判断を押しつけるのではなく、全員が「これは黒だ」と判断できる環境を作るのがリーダーの役目だということだ。
と。そう、常日頃から情報共有されていれば、上司の判断を仰がなくても、上司の考えていることが分かるので、現場での判断がし易くなる。情報が共有化されていなければ、いちいち上司にお伺いを立てることになり、判断が遅れるということ。うん、これは情報の共有化に関する新しい視点だよね。

最後に会議について。会議は「話し合う場」ではなく「決める場」であると。皆で話し合って出した結論は「責任の所在」が曖昧になる。だから、担当者が全力で知恵を絞った幾つかの案から結論を出すのがよいと。
そう、うちの職場では、会議で決まったことを誰が実行するかという事まで考えると結論を先延ばしにしたりする傾向もあるしなぁ〜。

かなり参考になったし、自分の頭の中の整理と言う意味でも久しぶりに有益なビジネス書でした〜。

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