さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』を読んだよ。ちょっと前にかなり売れていたみたいだけど。

副題に「身近な疑問からはじめる会計学」とあるように、会計学の入門中の入門の本。とは言っても、普通のサラリーマンなら大抵知っていることばかりかも。B/SやP/Lを多少でも知っていれば、読むには値しないかも。

じゃ、何でアッシが手に取ってしまったか。それはやっぱりタイトルに引き寄せられたのかも。なぜ、さおだけ屋は潰れないのか?なんて考えたこともないけど、儲けの仕組みは知りたいと思っていたから。からくり的には、チャンチャンって感じなんだけど。

興味をもって読んだのは在庫コスト。在庫過剰が良くないのはイメージ的には分かるけど、会計的には明らかに損であることがよく分かるよ。トヨタかんばん方式とかデルの注文生産方式とかユニクロの在庫を管理するシステムとかは、いかに在庫のコントロールが重要かを表したものだよね。

監査でのリスクアプローチの事例も面白い。

名画を見るときも、全体を見てもどこがすごいかさっぱりわからないときは、まずその絵の一部をじっくりと見ればいい。ダ・ヴィンチの「モナリザ」なら、まず彼女の手の描かれ方に注目すると。「これは描けない!」というようにそのすばらしさの一端がわかるという。
ホントかなぁ〜。監査のポイントとして、「木を見て、森を推測する」っていうのは、よく分かるんだけど。

さて、数字のセンスについて。確かに数学のセンスとはまったく違う。
「50人にひとりが無料」というセール。数字のセンスがあると、これは単なる「2%割引」と同じであることがすぐに分かるという。なるほど、これは納得。でも、「無料」と言う言葉に弱い大衆。

やっぱり、一番のポイントは「数字に強い」ってことかな。会計の知識が深くなくても、数字に強ければ、経営者としては素質があるって言っていいかもね。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)山田 真哉

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おすすめ平均 star
starいわゆるベストセラー本のひとつ。
star会計学の導入というよりは・・・
star読みやすいのですが……

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