私塾のすすめ

私塾のすすめ』を読んだよ。学ぶことの可能性は無限大だぁ〜。

齋藤孝氏と梅田望夫氏の対談集。タイトルに「塾」があるように、ふたりが教育論を語るっていう感じ。

梅田氏は得意のロールモデルについて。すごく偉い人において、それを口に出して言えばいいと。日本人は小学生で偉人伝を読んで、それで終わりだから。

齋藤氏は「あこがれ」論を展開。教育は「あこがれにあこがれる」という構造だとか。そして、このふたりの思考は、ロールモデル思考=あこがれる力という結論に帰着するよ。

そして、齋藤氏の手法がすごい。

僕は結構、「無理やり」というのが好きなのです。
講演会などで、まったく話を聞く気のない人を立たせて体操させたりするとか。梅田氏が言うようにこれはすごい情熱。

モチベーションのない人に対してどうするかについても、面白いよ。
「習熟」という言葉を使っているけれども、要は成功体験。微分積分を中学生に教えて、多少でも理解できると自信が生まれる。そうすると、そこに辿り着く前の真ん中の部分が落ち着いてできて、自信が持てると。そう、展望が開ければ、何事にも落ち着いて対処できるんだよね。

「ノー」と言われたくない日本人の話も面白いよ。日本人は「ノー」と言われることに対して弱すぎると。うまくいかないことが普通なのに、先回りをして引いてしまう。提案と自分の全人格はまったく別のものということ。気が付かないと言うより、染み着いてしまったのか…。

さて、本書のキーワード「私塾」。ふたりの教育論を実践する場として、ネット上に展開される「私塾」を想定しているわけ。想定しているだけでなく、適切な場だとも。梅田氏の持論を齋藤氏も肯定するのが意外な感じ。ふたりとも1960年生れだから?アッシもほぼ同年代。今後は齋藤氏も要チェックです〜。

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書 (723))
私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書 (723))齋藤孝 梅田望夫

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