早稲田はいかに人を育てるか

『早稲田はいかに人を育てるか』を読んだよ。大学人が自大学について語ると…。

早稲田大学総長・白井克彦氏が、早稲田大学の教養課程改革について説明しているよ。
冒頭、いきなり早大生は勉強するようになったという話から。それは、勉強するようになるための「しかけ」を早稲田が仕込んだからだと。

ひとつは学内のオープン化推進。学部の垣根を越えた科目の設置、さらには協定を締結している他大学の科目の履修など。かなりの人気を集めているとか。
もうひとつは「テーマカレッジ」の創設。これもオープン化の一つで主に1、2年生を中心とした少人数教育科目。テーマも多彩。低学年からのゼミで、「正解の無い問い」と向き合うことや「大学で勉強するとはどういうことか」といったことを学ぶという。
その他に、「チュートリアル・イングリッシュ」などの徹底的な語学スキル習得の為の教育などを進めたようだよ。

「教養」についての筆者の考え方。個人的な要素が強いという。教養と獲得するために…という話題でこう言う。

そこでキーになるのは、対象に向けての「楽しい」だとか「好き」だとかいった感覚だろう。それがないと、集中力も持続力も維持できず、深度を探求できない。
これって、どこかで聞いた言葉だなぁ〜。梅田望夫氏や茂木健一郎氏も言っているような…。

早稲田の改革は「学生本位」であると筆者。ここで何故か大学紛争の時代との比較の話が出るんだけれども、比較してもしょうがないような…。
最後に引用。

重要なのは、学生に求める「ものの見方や感じ方」のレベルをできるだけ高いところに設定し、なるべく早い時期に「考える刺激」を与えることだ。
と。これも、茂木健一郎氏的に言えば、脳の活性化なんだろうね。

さて、全体的には早稲田の自慢のような。こういう時代だから、自大学のことを新書で出せば、十分な宣伝になるわけだし。
まっ、業界的には参考になりました〜っていうことで。

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star全く読む価値はない
starなんだこれは……
star日本の大学改革のひとつの例

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