現代アートビジネス
『現代アートビジネス』を読んだよ。アートを商売にする難しさ…。
ギャラリスト・小山登美夫氏が現代アートについて、その現状と展望を語る本。そもそも、ギャラリストってどんな職業って感じだけど。
登場人物は、アーティスト、ギャラリスト、コレクターなど。作品を供給する人、仲介する人、買う人という位置付け。特に日本では現代アートを理解する人が少ないから、現代アートにとって、ギャラリストの仕事は重要みたい。
で、まずは小山氏の仕事を中心に、ギャラリストの仕事を紹介。
ただ、一つ言えるのは、僕はその「わけのわからない」ものに夢中になってしまったということです。そう、この「わけのわからない」が現代美術のこと。そして、筆者は「わからないから面白い」と考える。
続いては、アーティスト。村上隆とか奈良美智とか。村上隆はアニメとかフィギュアとかをモチーフにしているから、オタク?という印象があるかもしれないけど、これを筆者は、
オタクという日本固有の文化風土で生まれて広がりを見せている「欲望の現象」を、徹底的に調査・分析して作品のかたちで表現した、きわめてコンセプチュアルな試みなのです。と言う。芸術作品に違いないと。
そして、奈良美智。奈良さんの絵はイラストとどう違うのか?という問いに、奈良美智は、「僕は描きたいものしか描かないよ。」と言ったという。この答えは筆者の考え方「自分にとってよい作品を作ること」に繋がる。
アートの価値についても。商品であり、作品であるアート。マーケティングが効かないから、ブランド化も危険であると。ブランドは消費されるものであるから。
最後はコレクターの話題。ちょっとアッシには想像できない世界だけど。金額的に…。同じ芸術でも音楽と違い、残る芸術っていうものはその作品の価値が分かりやすいから、そういう感想になるんだろうけど。
でも、本書を読んで、何となく夢のある話を聞いたような気がするなぁ〜。
現代アートビジネス (アスキー新書 61) (アスキー新書 61) | |
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