ダ・ヴィンチの謎 ニュートンの奇跡
『ダ・ヴィンチの謎 ニュートンの奇跡』を読んだよ。宗教と科学は一体なのか…。
宗教と科学がテーマ。一般には対立する概念だと思われているけれども、実はそうではなくて、宗教がなければ、科学は生まれなかったのかも…。
前半は、古代ギリシャの数学について。ダ・ヴィンチコードに登場するフィボナッチ数列、黄金比、三角形の不思議などを紹介しているよ。本書のテーマとはかけ離れた話題のような気がしたけど…。
中盤から突如として、ダ・ヴィンチ作の「岩窟の聖母」を話題にキリスト教の話に転換するよ。特に、キリスト時代のイスラエル周辺の話。アッシにはよく理解できん。登場人物も多いし、○○派とか××派とかの集団もたくさん。覚えきれない。
特に、人名。ヨハネという人が出てくるけれども、さっきの話のヨハネは今出て来ているヨハネとは別人物だとか…。もうダメだ。
本書のキーワードのひとつが「認識(グノーシス)」という概念。
グノーシス思想はそもそも神の領域の「認識(グノーシス)」を求める試みだから、神の子としてのイエスや、その弟子のペトロから始まる法王(教皇)や枢機卿、大司教など、カトリックにまつわるすべてのものが、ダ・ヴィンチの視野には入っていなかったと考えることも可能だろう。とまで言っているよ。つまりは、イエスがどんな人物かということは関係ない。神の原理に一歩でも近づくことが重要で、それはカトリックからの離脱になるのだと。
そして、ニュートン。彼もグノーシス思想の持ち主だったとか。リンゴの落ちるのを見て、ここに神の原理を感じたのは、グノーシス派ならでは発想なのだと。
彼らはつねに、神とともにあった。神の領域にわが身をひたすことを、唯一の喜びとして、科学の探求に生涯を捧げたのだ。と、ここで神と科学が繋がったよね。神があればこその科学だったんだよね。そういう意味で、科学と対立するのは宗教ということで正解かもしれないね。
一点だけ反論。筆者は、日本や中国で科学が発展しなかったのは、キリスト教のような絶対的な神が存在しなかったからだと言うけれども、神の存在云々というより、日本に科学が発展しなかったとは思えないんだけど。関孝和だって、微分の概念に達していたわけだし。ヘンだね。
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