「科学的」って何だ!
『「科学的」って何だ!』を読んだよ。科学的見解に弱い世間の人…。
科学者・松井孝典氏とイラストレーター・南伸坊氏の科学に対する考え方対談。本書のテーマとしては、「わかる」と「納得する」の違い。「科学的に分かる」って凄く難しい話みたい。
第一章の「未来はなぜわかるわけがないのか?」では、「人生」とは内部モデルの蓄積だという議論。「いまの瞬間を生きる」とは、時々刻々と入ってくるいろいろな情報をつき合わせながら、その内部モデルを更新していくことだという。そうやって出来上がるのが「自分」という存在。
いまを必死に生き、過去をそうやってきちっと脳の中にためこんでいる人間にとっては、「未来なんてわかるわけがない」と思える。と、松井氏。
第三章「日本はなぜ不合理がまかり通る社会になったのか?」でのキーワードは、「懐疑の精神」。
まず、前提条件を疑うことからスタートするべきなのにそれを放棄してしまっていると。要するに考えることを諦めているんだよね。「考える」ことを「我慢する」という教育が行われてこなかった結果だとも。う〜む、ここでも教育論が…。しかも、藤原センセー風。
そして「我慢する」ことが、わかる快感とセットになると…。これは茂木センセー風だぁ〜。
第四章では人間の欲望について。地球温暖化は人間の欲望の結果なんだけど、その表現として、
われわれは今、生物学的な例えれば、ゾウ一頭分が代謝するエネルギーを使って生きている。と。そう、今の地球にはゾウが70億もいるほどのエネルギーを消費しているのか〜。
で、アッシ的結論。本当のことなんで、分かりっこしない。結局、「納得する」のがほとんどなんだよなぁ〜。
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