日本人の矜持

『日本人の矜持』を読んだよ。藤原先生は久しぶり〜。

副題に「九人との対話」とあるように、藤原先生の対談をまとめたもの。

相変わらず、国語力の向上については力説。対談相手もすべての人が同意。アッシもそう思うし。新たなキーワードも出てくる。我慢力。脳の持久力をつけるための読書なども我慢力向上のひとつ。
何度も書いているけれども、考えることを放棄してはダメ。考えた量、時間が、仕事の成果に反映するんだろうと思うよ。

五木寛之との対談では、大陸からの引き上げの話が興味深いよ。戦後に引き上げの話を書いた人がほとんどいない理由とか。当事者の五木寛之も書いていないし、新田次郎も書いていない。この対談でその理由が分かる気がするよ。

そして、あちこちの対談で出てくるのが、イギリス、アメリカ、日本の違いについて。最近、格差社会なんていう言葉が流行っているけど、イギリスやアメリカは完全な格差社会。イギリスの労働者階級は政治にはまったく興味がない。オックスフォードやケンブリッジなんて自分たちが行くところではないと思っている。ところが日本は違うよね。一応、東大には憧れはあるわけで、お勉強ができれば行きたいと思っている。
イギリスとアメリカもかなり違うと。アメリカは戦略・戦術の国だと。
で、何が言いたいかというと、日本人に祖国愛がないと国が滅びると。一部の人間だけに愛国心があればよい欧米とは違うと。

さて、タイトルにある「矜持」という言葉。アッシは初めて聞く言葉。プライドとか誇りとかいう意味だとか。アッシ的には日本人としての誇りを持って生きているつもりだけど。

日本人の矜持―九人との対話
日本人の矜持―九人との対話藤原 正彦

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おすすめ平均 star
star上質な対話
star良い本でもありますが悪いところもあります
star品格から誇りへ ・・対談集は読みやすい

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