大学の教育力

『大学の教育力』を読んだよ。大学って何を教えるところだろう。

大学改革がメディアで言われるようになって久しいけれども、それは財政や経営的なものが多いような。そろそろ教育についての改革が注目されてもいいのではと思っていたけど、これだという目玉は出てこないような…。
そんな中、教育改革を理論的にまとめたのが本書。

大学の歴史から始まって、アメリカと日本の教育モデルを紹介。そして、どういう改革があるのかを探っているよ。

日本の大学というと、まずは研究があって、その成果をベースに教授が学生に伝授するというスタイル。だから、まずは研究有りき。学生の自発的な学習が前提となる。
アメリカは逆に誘導型。教育目標があり、その目標に誘導するようにカリキュラムが組まれている。それは職業を意識しているからだと。

結局、研究重視か教育重視かということになるんだろうけど、どちらが社会に求められているのかの違いになるんだろうね。日本の場合は、どちらも求められていないような気がするけど。
となると、社会に求められるような大学にならなければ、いけないんだろうね。その次のステップで教育か研究かを各大学が選択することになるだと思う。

教育改革の手法も数々あるよ。聞いたことがあるもの、実際に実践しているもの、それぞれがカテゴリに分類されていて、分かりやすい。そういう意味で、なんとなくこんなことがあるねって考えていたことが整理されていたので、アッシ的には満足の一冊でした〜。

大学の教育力―何を教え、学ぶか (ちくま新書 679)
大学の教育力―何を教え、学ぶか (ちくま新書 679)金子 元久

筑摩書房 2007-09
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