読書力をつける

『読書力をつける』を読んだよ。阿部謹也シリーズ第12弾。

阿部先生は亡くなってしまったけど、その著作は残る。先生の著作で読んでいないものはたくさんあるので、読んでいこうと思う。

「知のノウハウ」シリーズの1冊なんだけど、単なるハウツウ本だと思ったら大間違い。たぶん、勘違いして読んでしまう人は多そうな気がするけど。

内容的には、中世ヨーロッパでの読書のあり方から始まって、「教養とは何か」のテーマに繋がっていく。だから、『教養とは何か』や『自分のなかに歴史を読む』と重複するテーマが多々あるよ。この2作は既読なんだけど、本書の方が難解なような気がするよ。特に後半に登場する西順蔵氏の中国思想論文の話はまったく理解できず…。情けな〜。

そして、「自分のなかに歴史を読む」というテーマ。はっきり言って、この文章だけでは、何のことだかさっぱり分からず。この答えのヒントになるような文を引用してみる。

そういうなかで、自分のなかから歴史を読もう、自分を基準にして歴史を見ていこう、自分から出発して問いを立てようというのが、私の歴史とのかかわり方なのです。歴史というものを私はそんなふうに考えています。
今までのモヤモヤが少し晴れたような…。
読書力をつける (知のノウハウ)
読書力をつける (知のノウハウ)阿部 謹也

日本経済新聞社 1997-03
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