木のことば森のことば

『木のことば 森のことば』を読んだよ。エッセイのような、ノンフィクションのような、文学のような…。

恵那山の麓のヒノキや縄文杉の巨木の話。『木を植えた人』に代表する人の手による森の復元。天然記念物に指定されたために人工的に延命措置を取られた木を話題に倒木更新の話。

植物の生存競争について、筆者のことば。長いけど引用。

枯れていく木や草は生存競争に敗れたのでしょうか。ぼくは、そうは思いません。それらの木や草は、ほかの木や草と争って、その競争に負けたのではなくて、生き延びる運がなかったのだと、ぼくは思います。こんな言葉はありませんが、ぼくは「生存競争」に代わりに、「生存運」という言葉を使いたいと思っています。
そう、そう思うと枯れていく木や草も生涯を全うしたと思えるよね。
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