天文学者の虫眼鏡−文学と科学のあいだ−
『天文学者の虫眼鏡』を読んだよ。文学書のような科学書のような…。
古今東西の文学の中で表現されているテーマを、科学的な見地から解説してくれているよ。勿論、文学的な解説もあるけど。テーマとしては、大気圧、力学法則、暦、原子力、昆虫などがあったけど、一番多い話題は、筆者の専門分野である宇宙だよ。
で、今回はその宇宙の話題は置いておいて、アッシが気に入った話題を紹介。
夏目漱石と寺田寅彦(物理学者)は親交があり、夏目漱石の作品の中で度々物理学的な話題が出ているそうな。本書の中での事例『我輩は猫である』を見るとなるほど〜と思うよ。
水の分子の話も面白い。コップ一杯の水分子すべてを赤く塗って目印を付ける。それを海に流す。海全体でその水分子が均一になった状態で、コップ一杯の水を海から汲むと…。
コップ一杯の水の中には約700個の赤い印が付いた水分子が入るとか…。これはちゃんと計算で証明できるよ。
これの応用がまたスゴイ。海の水コップ一杯にニュートンの脳細胞の原子が4000個入っている計算も成り立つらしいよ。
で、最初の話に戻るけど、結局アッシ的には科学書として読んでしまったような…。
天文学者の虫眼鏡―文学と科学のあいだ (文春新書) | |
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