高尾山から地球が見える

『高尾山から地球が見える』を読んだよ。

筆者の主張は「動植物の保護より生態系の維持」という観点だよ。高速道路の建設や大規模な公共工事環境アセスメントでは、自然保護の観点からそれなりに作文されているようなんだけれども、それは単なる個別の動植物をどう保護していくかという視点でしかないみたい。

本の展開的に面白いのが、その圏央道の話題をベースに、ヒトを生み出した自然の歴史を宇宙の誕生まで遡って説明していること。
ビックバンから始まって、宇宙の晴れ上がり、太陽系・地球の誕生、生命の誕生と進化まで。アッシ的には『天文学入門−星・銀河とわたしたち』や『宇宙と生命の起源』の復習にもなったよ。
このことは、ヒトは自然の一部であり、決して自然の支配者では有り得ないということを説明しているんだと思うよ。

最後に引用。東京・羽村市での地元説明会で、圏央道の為に奥多摩の景観が遮られるという質問に対する建設省の回答。

「工夫したいと思う。たとえば橋の側壁に山の絵を描く」(毎日新聞、1989年3月9日)。参加者からは「銭湯じゃないぞ」と怒号が飛びかったという。
あ〜、圏央道も気になるけど、アッシの自宅的には外環道がもっと気になる。
高尾山から地球が見える
高尾山から地球が見える河村 重行

リベルタ出版 1993-11
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