不思議の国のアリス/ルイス・キャロル

不思議の国のアリス (角川文庫)』を読んだよ。アリス自身が不思議ちゃん。

米アマゾン選定「一生のうちに読むべき100冊」のうちの1冊。機会があれば、このリストの中から適当なものを拾い出して、読んでいるんだけど、今回は以前にKindle本を入手したので、読んでみる。

冒頭から不思議の世界に連れ込まれる。アリスの身体が大きくなったり小さくなったり。ついにはコントロールまで出来るようになる。いや、そのお陰で不思議の世界を体験できるんだけどね。

そして、文章そのものに特徴が。あちこちの解説を見ると、「言葉遊び」ということになっているけれども、オヤジギャグか?と思われるもの多数。例えば、

とうとうドードー鳥は、「これはドードーめぐりじゃからな、 みんな勝ったのじゃ、だからみんな賞品をもらわねばならん」と言いました。
とか、「洗濯」という授業があることを主張するために、
「いいかい、ぼくらの学校じゃあ、 授業料の明細書の最後に、『フランス語、音楽、センタク授業 ──特別料金』とあったんだ。」
と言ってみたり。そりゃ、「選択」だわ…。

不思議なのはこの「言葉遊び」をどうやって翻訳したのかということ。訳者あとがきでは、

不思議の国のアリス』には言葉遊びがあふれています。この翻訳では洒落のみならず、詩のライム(脚韻)に至るまで、その楽しさがわかるように訳出を試みました。それがこの翻訳の画期的なところだと自負しています。
と言っているけれども、前述の「選択」と「洗濯」のシャレなんて、原本ではどう表現されていたのか、まったく想像できないよね。

同じく訳者あとがきで、

一見低レベルな言葉遊びが哲学的・論理的思考と結びつき、ばかばかしいのに高尚であり、笑えるのに深遠であるといった特徴が、シェイクスピアと同様、キャロルにもあるのです。
とも。分かる人には分かるということなのか…。シェイクスピアも同様って、そんなものなのかなぁ〜。
不思議の国のアリス (角川文庫)
不思議の国のアリス (角川文庫)ルイス・キャロル 河合 祥一郎

KADOKAWA / 角川書店 2015-12-18
売り上げランキング : 5292


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

応援クリックはこちら→にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ