勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力―ビジネス思考法の基本と実践/勝間和代
『勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力―ビジネス思考法の基本と実践』を読んだよ。この長ったらしい書名もビジネス思考の結果…。
ついつい読んでしまう勝間和代。今回はビジネス思考力の話。
まずは、ビジネス思考を定義する。教育学者のブルーム博士が提唱した理論をベースに、思考の六段階モデルを紹介。それは、知識<理解<応用<分析<統合<評価という分類になる。ここで不等号(<)を使ったのは、それが階層構造になっているという意味。知識がなければ理解はできない。つまりはピラミッド構造なわけ。
応用段階までは学校教育でもできるから、ビジネスでは分析から上を思考力として身に付けるということになる。
そして、フレームワーク力。要は考え方の基本パターン。「空・雨・傘」という事例が何度も出てくるけど、これは、「情報を事実→解釈→行動に分解して、思考を深める。」という基本的なフレームワーク。このようなフレームワークをたくさん準備しておくとよい。
フレームワークをたくさん持つということは、頭の中でさまざまな情報を処理し、判断し、意思決定を行う際に、その場に応じて最適な道具を使えるということです。ということになる。う〜ん、アッシはフレームワークの数が少ないから、判断に迷いグズグズしてしまうってことかぁ〜。
さらに、フレームワーク力のうち、幾つかの必要な力を紹介。
アッシが気に入ったのは、論理思考力の中で紹介されていたMECE。対象とする事象を、2×2とか3×3のマトリックスに分けて考え、アウトプットしたもの。で、その分け方は、「漏れなく、ダブりなく」とする。受験案内などで学校を男子校、女子校、共学校と分けるとか、企業を従業員数別や資本金額別に分けるなど。普段から、このように考えているはずなんだけど、こういう風に理論として紹介されるとスッキリするよね。そして、その到達点が面白い。
そして、到達点は、MECEでない切り口を見たら、気持ち悪いと思うこと!です。と筆者。そう、普段から違和感を覚える分類ってこのことかもね。
視覚化力も重要。相手に伝えることは難しい。相手が分かるということはどういうことかということを、
それは、こちらの情報が、相手の頭の中で、過去の体験のデータベースの中の類似のものと組み合わされピピッとつながって、相手の人自身の体験として立体化するからです。そのときはじめて、相手は、こちらが言いたかったことをイメージできます。と説明しているよ。これは分かりやすい説明だよね。そうそう、認識ってそういうことだよね。
最後にセレンディピティ。これは茂木さんの考え方とまったく同じ。
偶然のチャンスというのは、十分に準備をしたなかではじめて出てきて、ここの「十分に準備をしたなかで」が重要なんだよね。
そこで偶然に、「ああこういうことなのか」と、
答えがむこうからやってくる。
相変わらず、自著の事例の引用が多いのが気になる(筆者自身もそれは分かっていて、本書の中で理由を説明しているけれど)けど、それこそがビジネス力のひとつだと考えているみたい。勝間さんの本としては、まずまずの内容でした。
勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践 | |
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