若草物語/L・M・オルコット,吉田勝江

若草物語』を読んだよ。子供の頃に読んでいたら…。

児童文学というカテゴリの作品ってほとんど読んでいないけど、この歳になって読むのもどうかとは思うけど、人生は短しで読まないで終わるのも勿体ないような気がするということで本書。いや、正直に言うと、本書を原作とした映画を見ようかと思っていたので、その雰囲気とか背景を知りたかったというのもある。

19世紀後半のアメリカを舞台とした四人姉妹の物語。しかも、ある都市の1年間の出来事。クリスマスで始まって、クリスマスで終わるから。四人姉妹といっても、全員が十代。一般的に多感と言われている時期なので、その思いは複雑。それぞれに役割があり、細々とした仕事をしなくてはならず、とは言え遊びたい気持ちも抑えきれず。うん、そんな時代だったな。

そして、十代だからこそ、長女から四女の成長の差は歴然とする。

ジョーは、この二週間のうちに姉がびっくりするほどおとなになってしまって、自分などついていくこともできないような遠いところへ行ってしまうのだ、という気がしてならなかった。
そう、1学年の違いが大きかったように、「びっくりするほど」成長する時期なんだよね。

そして、父母との関係。大人になりつつも、まだ両親に甘えたく、頼りたいという気持ち。微妙というか、複雑というか…。それを乗り越えた先に大人の世界が広がっていくんだよね。
あぁ、自分の十代はこんなだったのだろうか。もう思い出せないほど、遠い昔の物語になってしまったわ…。