リーダーシップ入門/金井壽宏

リーダーシップ入門 (日経文庫)』を読んだよ。エクササイズが必要。

前回の同様に夏休みの宿題の中で参考文献として紹介されていたものが本書。新書版だけど、それなりの内容で分かりやすいとのこと。そして、前回の組織開発の続きという位置づけ。その組織開発のうちのソフト的な側面が人の問題。その中でもリーダーシップって、職位の問題にも絡んできて、重要なキーワードになるのだと思う。

まずは、先入観の解消から。リーダーシップというと偉人?という連想になるけどれも、そうではなく、誰でもがリーダーシップを経験することができるし、発揮することもできるということ。

ポイントは、偉人も生まれつきそうだったのでなく、いろいろ経験を経て、スケールの大きなリーダーシップを取るようになったという側面にある。
ということ。だから、偉人のリーダーシップを学ぶのも大切だけど、そこから持論をもって他者に展開していくことも大切ってこと。そんなコンセプトの本だから、随所にエクササイズを展開し、鑑賞するように本書を読まないようにと何度も主張する。通読したとしても、あとから必ずエクササイズをやってみるように…とも。

この説明が前半でかなり長く続き、その後で実践家の事例紹介。松下電器松下幸之助とかクロネコヤマト小倉昌男とか。それに続き、研究者による分析を紹介しているよ。どの実践家も研究者もリーダーシップは基本的には2つの軸で整理しているということが基本線になっているよ。そして、その2軸とはP(パフォーマンス)とM(メンテナンス)。この二次元で4象限を作って整理してみるとスッキリ分かるということになる。PとMの内容は書き出すとキリがないので書かないけど、大事なのはリーダーシップにはフォロワーが大切だということ。誰でもリーダーシップを発揮できるとは、フォロワーの力もあるからね。

最後に、筆者の主張。持論を持て、そしてそれを語れ…と。リーダーシップには様々な原則があり、その中でもいくらか矛盾があるものもあり、それを解決するのが持論ということ。そして、それを語ることで自分の落とし込んでいくエクササイズとする。いや、リーダーシップは奥が深いわ。

リーダーシップ入門 (日経文庫)
金井 寿宏
日本経済新聞社
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