ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則/ジム・コリンズ

ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』を読んだよ。カンパニー以外にも使える。

ビジネス書の王道と思われる本書。本書の中でもドラッカーの著作との違いの記述があったけど、どちらも基本中の基本なのだろうと思う。ただ、ドラッカーとの違いは本書は調査をベースとして分析結果の報告であること。
それを筆者は、

わたしたちは六年間の調査プロジェクトで、ビジョナリー・カンパニーを選び出し、その軌跡を体系的に調べ、慎重に選び出した比較対象企業と、どう違うのかをくわしく検討し、こうした企業が長年にわたって卓越した地位にある理由を明らかにしようと試みた。この本は、この調査プロジェクトの結果と、それが持つ実践的な意味をまとめたものである。
と言っているよ。

さて、そもそものビジョナリー・カンパニーとはどのような企業か。何度も出てくる比喩が「正確な時を告げることではなく、正確な時を告げる時計を作ること」ということ。例えば、製造業でいえば、

製品を設計する仕事から、すばらしい製品を次々に生み出せる組織を設計する仕事、つまり、環境をつくる仕事にすばやく方向転換した。
ということ。そのために、創業者がやるべきことは、
こうした創業者にとってもっとも大切なのは、会社を築くこと、つまり、時を刻む時計をつくることであり、ビジョンのある商品アイデアで大ヒットを飛ばしたり、魅力ある商品のライフ・サイクルの成長カーブに乗って飛躍することではない。
ということになる。とは言え、本書に紹介されているビジョナリー・カンパニーがその意図で会社を動かしていったかというとそうではなく、単に企業の理念としてそうだったというわけなんだけど。

そして、その理念も重要。

一言でいえば、ビジョナリー・カンパニーの理念に不可欠な要素はない。わたしたちの調査結果によれば、理念が本物であり、企業がどこまで理念を貫き通しているかの方が、理念の内容よりも重要である。
となり、内容よりも一貫性。そして、貫き通すということ。どのビジョナリー・カンパニーもブレないっていうのは凄いわ。その為は、カルト的であったり、ストイックであったり…。

そう、小さな組織でも、組織の一部であっても、ビジョナリー・カンパニーになれる!ということが分かったのが、本書の一番の収穫だね。

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