うっかり鉄道/能町みね子
『うっかり鉄道 (幻冬舎文庫)』を読んだよ。こんなうっかり旅もいいかな。
鉄道ものにすぐ反応してしまう自分。今回もうっかり反応して、本書を手に取る。しかも、女子※の二人旅。なんとなく、うっかりぶりが想像できる感じもするし。
※自分はこのあとに知ることになるんだけど、ここはれっきとした女子の二人旅というのでよいと思う。
では、どんな二人なのか。筆者の能町女史は、関東近郊の路線図をスラスラ書けてしまうほど。しかも、そのほとんどを乗っているという。これはれっきとした鉄道マニアなんだろうけど、本人曰く、「鉄道好きではあるけれども、断固として鉄道マニアではない。」ということ。一方、同行のイノキンさん。
イノキンさんは年末の帰省で、普通なら新幹線+乗り換え2回程度で帰れる実家に、各駅停車で超遠回りして14回も乗り換えて帰ったのである(途中で2泊)!と、能町女史も素質を認めるテツぶり。
で、二人の鉄道旅はどんな感じかというと、鉄道そのものにはあまり興味が向かず、駅舎とか駅の設備とか駅の周りの商店街とかに視点が行きがち。鶴見線の国道駅では駅の下の国道下という焼き鳥屋に興味がいったり、岳南鉄道ではオシャレカフェでマッタリしたり。江ノ電に乗った時には、
そういえば、これって鉄道の企画なのに、電車そのもののことにはほとんど触れていない。駅のことさえ触れていない。触れているのは周りの家のことだけじゃないか。こんなんでよかったんでしょうか。とまで。いやいや、それもうっかりでいいんじゃないでしょうか…。
そう、テツの楽しみ方って、いろいろあるってこと。「楽しいね、鉄道。」って思う自分は何テツだろう。
うっかり鉄道 (幻冬舎文庫) | |
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