魔法の世紀/落合陽一
近頃話題の落合陽一氏。どうして話題なのか分からないけど、本屋の平台に何冊も山積みになっていることが多いから。
ということで、自分的にはとりあえず読んでみるということ。当然、最初の著作を選んでみるということで本書。
では、その内容はというと…。
まずは20世紀は「映像の世紀」であった。それが21世紀は「魔法の世紀」なのだと言っているよ。いや、分からないと思う。冒頭で筆者は、
内部のテクノロジーが意識されないまま、それどころか究極的には、装置の存在そのものが意識されなくなったときに初めて、テクノロジーは社会や我々人間それ自体を変えるようになるはずです。と。そう、これこそが「魔法」。技術が魔法になるくらいなレベルって、ちょっと想像の域を出るけれど、分かる人には分かるんだろうね。ちなみに、ここでいう技術とは基本的にはコンピュータの話。
で、筆者のもう一つの顔であるメディアアーティストの話になると、もっと訳が分からなくなる。
しかし、コンテンツよりもメディア自体がアートとしての価値を持つ。メディアと表現の境目がどんどん曖昧になっていく時代においては、先ほどの乳幼児の例で出てきた原初的な感覚、すなわち「原理のゲーム」の方が大きく台頭してくるのではないでしょうか。うん、「映像の世紀」ではコンテンツがアートだったけど、「魔法の世紀」ではメディアがアートになるってこと。自分的には「ふ〜ん…。」としか言えないんだけど…。
最後に「デジタルネイチャー」という概念。
なぜなら、人間はデジタルネイチャーの世界においては、せいぜい計算機で処理されるアクチュエータであり、認知的なロジックを持ったコンピュータにすぎないからです。となる。多分だけど、人間中心主義ではなく、人間とコンピュータを対等なものとして位置づけ、より一般的な捉え方をしているのだと思うよ。でも、残りの人生、「魔法の世紀」に付いていけるかなぁ〜。
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