キリンビール高知支店の奇跡/田村潤

キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)』を読んだよ。ビールはキリン…を地で行く。

去年辺りに本屋のベストセラーコーナーに平積みされていた本書。ビールというキーワードに惹かれて、気になってはいたんだけど、半年遅れでようやく読了。
筆者は「元キリンビール株式会社代表取締役副社長」という肩書。そう、「元」とある通り、今はキリンでのノウハウを活かした自分の事業を展開しているみたい。想像だけど。
内容は本書のタイトル通り。「奇跡」っていうのは大げさだけど、キリンラガーの復活の物語っていう感じかな。

では、ビールを売るということはどういうことなのか。これは、高知支店での出来事でその有り様を知ることができるよ。
例えば、花見の宴会が終わった後に行ってみて、ゴミ箱を漁ってみる。そこにはアサヒの空き缶しかなかったとか…。
そして、ビールという商材の性質。売れるビールと売れないビールの違いは「情報」なんだとか。

ではその情報の入手先はと尋ねると、少し考え、ビールを買う場所、そして、ビールを飲む場所いずれにも「目立つ場所にたくさん置いてあるのが売れていて美味しいビール」と答えます。ビールは情報で飲まれていることがわかりました。
いや、これって完全にイメージの世界。逆に、スーパードライの戦略がまさにこれだったわけだよね。

そして、ビジョンは、

そして、どこの酒販店、量販店に行ってもいい場所にラガーがあって、うどん店だろうがラーメン店だろうが、どんな料飲店にもラガーのある状態を実現しよう。
ということ。単純明快。その為には何をするか。現場を回るということを実践するわけ。だから、テクニックでもなんでもないわけで、真似ろと言われても真似できるわけではなく、学べばよいわけでもなく…。

最後に理念との関係。

成功したときの方法を変えなければ成功し続けると思いがちで、成功の原動力となった理念を忘れがちになるからです。決定的に大事なことは、理念に裏打ちされている前進するエネルギーを持続することなのです。
と。だからこそ、現場に徹底的にこだわったんだろうね。
これから、ビールはラガーにこだわろうかなぁ〜。
キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)
キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)田村 潤

講談社 2016-04-21
売り上げランキング : 689


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

応援クリックはこちら→にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ