仕事。/川村元気
『仕事。』を読んだよ。単なる「仕事」ではなく。
心から「仕事がしたいです」と叫びたいほどの仕事。それを筆者は、
そんな仕事を僕は「仕事」ではなく「仕事。」と呼びたい。と言う。そして、その「仕事。」を見つけるために、日本の12人の巨匠たちにインタビューした記録が本書。ちょっと、芸能系に偏っているのが、???なんだけど。筆者は川村元気氏。やっぱり芸能系の人だから、こういう人選になるんだろうね。
いろいろな人がいろいろなことを言っていて、それぞれがまたウンウンと頷けるような言葉なんだけど、これだけの言葉があると、どれを自分の中に取り込んでいったらいいかという点で食傷気味になるのは致し方なしか。
とは言え、何人かの言葉を以下に紹介。
まずは、山田洋次監督。「男はつらいよ」の企画を通した時の話。松竹の城戸会長は「男はつらいよ」の企画を買っていたわけではなかったのに、映画化が決まったことについて、
僕がやりたがっていることが大事だと思ったんじゃないかな。と山田監督。川村氏も「誰かが強烈にやりたい企画であることが大事。」とコメントしているよ。そう、やっぱり企画ではなくて、熱意ってことだよね。
続いて、作家の沢木耕太郎氏。彼は編集者にわがままや無理を言ったり、経費の精算もきっちりやることの理由について、
でも、それは自分の自由度を増すための作戦でもあるわけ。そういうことで借りをつくって不自由さを引き受けたくないし、どうやって自由に生きるかってことがずっと大事だったから。と説明しているよ。おっ、自分的にはこの思想が好き。しがらみにがんじがらめって最悪だよね。
最後は写真家の篠山紀信氏。この人の言葉は、
でもさ、仕事なんて昔話を聞くより、一緒にやっちゃったほうが、よっぽどずっと学べるよ(笑)。とズバリ。さすが、世界の巨匠は単純明快だよなぁ〜。
さて、どの言葉が腑に落ちたか。いや、そんなことより、自分の「仕事。」を見つけないと…。
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