〈インターネット〉の次に来るもの/ケヴィン・ケリー
『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』を読んだよ。すでにその潮流は始まっている。
昨年後半から注目を集めていた本書。手強そうだったので、躊躇していたんだけど、予約していた図書館から予想より早く確保の連絡。そろそろ年末年始の休みにも入るし、ゆっくり読もうかと思い手に取る。
結果的にはそれほど難解でもなく、面白い。っていうかワクワクするような内容。現実を振り返りながら、そうそうその潮流は始まっているよね、それがこうなっていくんだね…という感じに世界が広がっていく感じ。
さて、その潮流を12のテクノロジーで詳しく説明しているのが本書。そして、冒頭で、
本書では、今後30年を形作ることになる12の不可避なテクノロジーの力について述べることにする。と宣言。ここにもう一つのキーワード「不可避」が登場するよ。そう、避けられないものという強い言葉。最初は不可避とは真実だろうかと疑心暗鬼だけど、本書を読み進めるにつれて、これは「不可避」だとしか思えなくなるわけ。
キーワードはこれだけで終わらない。
しかし、しかし……ここで重要なことがある。インターネットに関してはまだ何も始まっていないのだ!インターネットはまだその始まりの始まりに過ぎない。それは何より<なっていく>ものなのだ。そう、インターネットは「なっていくもの」であり、「あるもの」ではないということ。だからこそ、今この時に始めるべきだとも。
この2つの中心的なキーワードを元に、12のテクノロジーについて、詳述しているわけなんだけど、その内容がかなり強烈。筆者が言うように「不可避」ということがよく分かるし、本当にこうなれば、世の中の有り様が引っ繰り返るのは必須。アナログ人間はまったくついていけないのでは?という感じ。
これでもかという感じだけど、最後にこれを引用。
白いしぶきを上げる激流でカヤックを操るには、水の流れと同じぐらい迅速に漕がなくてはならないし、変化しながらあなたに向かって崩れてくるエクサバイト級の情報の波を乗り切るには、その波頭と同じ速さで流れていかなくてはならない。と。一応、デジタルな人だと思っている自分でさえ、この波乗りについていけるかというと自信がない…。そう、それに気がついただけでも本書を読んだ意味があるんだろうね。あ〜。
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