検屍官/パトリシア・コーンウェル

検屍官 (講談社文庫)』を読んだよ。海外ミステリーもいいね。

夏休みの課題図書のひとつ。課題図書は、比較的長めのもので、しかも小難しくないものがいいんだけど、海外ものは訳が悪いと途端に難度が上がるから厄介。それでも、今回は比較的スイスイ読めたので、やっぱり訳が良かったのかな。

米国で出版されたのは1990年1月。かれこれ25年ほど前だけど、当時の科学的技術やIT技術が盛り込まれていて、ちょっと懐かしい感じがするよ。特にフロッピーディスクとか…。科学的にはDNA鑑定が始まった頃。今なら、鑑定の速度も速くなっているんだろうけど、当時は数ヶ月掛かっていた感じ。それでも、ミステリーものにこういう技術系の話が出てくるって、時代を反映しているよね。

あとは人間模様。これはミステリーには欠かせないものだよね。男女関係、部下と上司、権力争い、政治的な圧力、派閥争い、等々。だから、そういう力関係が分かるまではちょっと分かりにくいかも。分かってしまうと後半は引き込まれるように読めるよ。

犯人捜しは最後の最後まで右往左往。っていうか、絞られたかと思うと外されという感じが連続。逆に怪しいと思っていた人物が…。おっと、これ以上はネタバレになりそう。もっと、右往左往じゃないと小説としては面白くないからね。

海外ミステリーで女流作家と言えばアガサ・クリスティーしか知らなかったけど、現代の作家もそれなりに面白い。でも、これってシリーズもの。また読みたい本が増えたことが、アッシの悩みを増やしました〜。

検屍官 (講談社文庫)
検屍官 (講談社文庫)パトリシア・コーンウェル 相原 真理子

講談社 1992-01-08
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